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うぉず
はじめに:当シリーズについて
当シリーズは、様々な職業の方に「どうやってApple製品を使いこなしているのか?」という事に焦点を当てて書いていくシリーズ。
とある読者さんからの提案があり、「それは絶対やったほうがいい!!!」と強く共感した事が当シリーズのきっかけだ。
もし、あなたが何かしらのプロフェッショナルなお仕事をされているのであれば、お礼として500円分のアマゾンギフト券をお渡しするので、ぜひご協力頂ければ幸いだ。
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では、早速いってみよう!!
現在のメインマシン、サブマシン
メインマシン:iMac 21.5インチ (2011年モデル)
CPUは4コアの2.8GHz、RAMは8GB
HDDは2TBにカスタマイズ
サブマシン:なし
なぜ、このApple製品を使っているの?
うぉず
サブ機なしという方には初めてインタビューさせていただきますので非常にワクワクしています。特にメイン機にこだわりのiMacを使われているのがいいですね。楽しみですv( ̄∇ ̄)ニヤッ
それではまずはiMac 21.5インチ (2011年モデル)の使い方から聞かせていただけますでしょうか?
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確かに、過去のインタビューを拝見していると、メイン機一台というのは珍しいみたいですね。家族のiPadを見ていても使いやすそうなので、色々なApple製品に手を出してみたいと思いつつ、一つ買えば何でも出来てしまうのもまた、Apple製品の魅力かなと思います。優れたデザインのおかげで、毎日朝から晩まで同じマシンの同じ画面を見ていても、全く疲れないし飽きないんですよね。
基本的に、翻訳家としての仕事は全て、iMacで行っています。クライアントからのメールまたは翻訳代理店の翻訳者専用サイトで受注し、翻訳を行い、メールまたは専用サイトで納品をする、その繰り返しですね。
翻訳には、テキストベースのものとファイルベースのものがあります。
テキストベースのものは、単純にメール本文に返信する形で翻訳・納品したり、専用サイト上で翻訳を入力して送信ボタンを押すだけだったりと、かなりローテクで出来てしまいます。内容としては、スピーチ原稿やビジネスメールが主になります。
ファイルベースのものだと、PDF、Word、Excel、PowerPoint等の形式でファイルを受け取り、その内容を翻訳して納品する流れになります。ご依頼として多いのは、商品カタログ、会社案内、学術論文、推薦状、用語集、アンケート結果、学会発表用プレゼン、社内/社外プレゼンなどです。普通ならOffice for Mac等で作業するところ、私はPages、Numbers、Keynoteで作業しています。
その他iMacで行っていることと言えば、仕事関係ではNumbersでの収入の記録・分析と軽いプログラミング、仕事以外では友達との連絡や音楽CDの再生くらいです。
うぉず
いくつか質問があります!
1、辞書アプリなどは使われていないのでしょうか?
2、写真を見る限りMagic Mouse派のようですが、何かこだわりがあってのことなのでしょうか?
3、Pagesで文字を書くことで不備などはないのでしょうか?個人的にはWordが主流なのかと思っていました。
4、>>商品カタログ、会社案内、学術論文、推薦状、用語集、アンケート結果、学会発表用プレゼン、社内/社外プレゼンなど とのことなのですが、知らない知識のジャンルものですと翻訳に時間がかかってしまいそうに思うのですが、そのあたり何か工夫されているのでしょうか?知識のストックをされているのか、あるいは、Safariを使ってコツコツと検索されているのか、あるいはほぼ全ジャンルについて詳しいのか。。v( ̄∇ ̄)ニヤッ
質問が多くなり申し訳ないのですが、翻訳家さんとお話ししてみたかったこともあり、ワクワクしています。笑
ちなみに、
優れたデザインのおかげで、毎日朝から晩まで同じマシンの同じ画面を見ていても、全く疲れないし飽きないんですよね。
については完全に同意です。
机の上にiMacが置いてあるだけで毎日楽しいですよね。私も毎日幸せですv( ̄∇ ̄)ニヤッ
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あまり使わないです。お送りした愛機の写真では画面に辞書アプリを出しておきましたが、何か翻訳家っぽい画面にしたいなと思って演出しちゃいました(笑)
正直なところ、頻繁に辞書に頼るようだと、フリーランス翻訳家としては厳しいと思います。辞書が必要というのは語学力不足を意味しますし、いちいち検索すると膨大な時間がかかります。フリーランスだと、仕事のスピード感は収入に直結しますから。私は同時通訳もしていたので、文書の翻訳でも同時通訳に近いスピード感を理想にしています。アプリ切替などせず、ホームポジションから指を離さずに、ざーっと訳す感じです。そして仕上がったら、時間を惜しまずに、推敲に推敲を重ねていくスタイルですね。
もちろん、専門的な内容だと単語を調べることもあります。化粧品や食料品の原材料表記等、極めて専門的かつ定訳が決まっている単語に関してです。例えば、化粧品の「クコ葉エキス」とか。ただこうしたものは、一般の辞書には載っていないので、辞書アプリではなく別途インターネット上のデータベースで検索します。
2、写真を見る限りMagic Mouse派のようですが、何かこだわりがあってのことなのでしょうか?
あります。他のマウスよりもレーザーの位置が指先にあるので、手首をあまり動かさずにマウスカーソルを動かせるのが大変気に入っています。また、これは一世代前で乾電池式なので、自分の気に入る重さの乾電池を入れることでマウス自体の重量を調整できるのも、気に入っているポイントです。
トラックパッドにしないのは何故か、というご質問でしたら、それは慣れていないからです。ノートパソコンは所有したことがなく、昔からパソコンと言えばマウスでした。Magic Mouseでもトラックパッドのように二本指スワイプとか使えちゃうので、一粒で二度おいしい感じです。
3、Pagesで文字を書くことで不備などはないのでしょうか?個人的にはWordが主流なのかと思っていました。
ここではPages/Wordに限定せず、Numbers/ExcelやKeynote/PowerPointも含めてお答えしますね。おっしゃる通り、Windows主流の世の中とお付き合いする以上、扱うファイルはOffice系が主です。
そのため、レイアウト崩れを防ぐには、私もOffice for Macを使った方が良いに決まっています。しかし、翻訳はそもそも原理的にレイアウト崩れを起こす作業なんですよね。同じフォントサイズだと、日本語から欧州語に翻訳する場合、欧州語の方が単語ごとの横幅が長く、その分画面上の面積が膨れ上がります。そんなわけで、Office for Macを使ってもどうせレイアウトは崩れます。契約でもレイアウト崩れは免責になっています。
それなら、Office for Macの汚い画面で愛機を汚す必要はないかなと。さらに、Office for Macは起動も遅いですし、文字入力の挙動も異なりますし、そういうイライラの原因は一つでも少ない方が仕事になりますよね。
ちなみに「汚い」というのは幾分刺のある言い方ですが、実はAppleは開発者向けに、ソフトウェアのインターフェイスに関して何ページにも及ぶ指南書を出しています。それがこちら。
Themes – macOS – Human Interface Guidelines – Apple Developer
一般ユーザーの目には見えないところで、Appleはこうしてヴィジュアル面での統一を図っているんです。それぞれ個性あるソフトウェアもこの指南書に従っている限り、画面上で互いに並んでも調和感を作り出せるというわけです。Office for Macにはまず、この指南書に従ってほしいと思います。
4、>>商品カタログ、会社案内、学術論文、推薦状、用語集、アンケート結果、学会発表用プレゼン、社内/社外プレゼンなどとのことなのですが、知らない知識のジャンルものですと翻訳に時間がかかってしまいそうに思うのですが、そのあたり何か工夫されているのでしょうか?知識のストックをされているのか、あるいは、Safariを使ってコツコツと検索されているのか、あるいはほぼ全ジャンルについて詳しいのか。。v( ̄∇ ̄)ニヤッ
雰囲気を掴んでいただこうと思って沢山例を列挙したので、幅広く見えたかもしれないですが、実際そうでもないですよ。上記の中で専門的な翻訳になるのは、商品カタログの中で特殊な商品を扱うものと、学術論文と学会発表用プレゼンだけだと思います。その他は、一般の語彙・語法の範疇ではないでしょうか。
先ほども少し触れたように、化粧品ならcosmetic-info.jp、日本の法律関係ならjapaneselawtranslation.go.jpなど、専門的な分野にはそれぞれの駆け込み寺がありますので、それほど困らないですね。
またフリーランスなので、苦手分野であれば受注しない、という選択肢があります。出来なさそうと分かっていて、出来るフリをして必死にSafariで検索しながら仕事をしても、良い仕事はできないですし、翻訳のスキルアップにもならないと考えています。翻訳の最高の練習は、現実世界でそのテーマと仲良くなることですから。
机の上にiMacが置いてあるだけで毎日楽しいですよね。私も毎日幸せですv( ̄∇ ̄)ニヤッ
私もニヤリです!寝不足明けの朝でも、風邪気味の朝でも、iMacに向かって作業が出来ると思うと、自然と電源ボタンに手が伸びますよね!
うぉず
ぷ、ぷろ!!!!!
プロですねっ!!!!!!
これはすごいです。。
私は辞書を引きながら表現が正しいかとか調べながら書きますので本当にまだまだです・・・
そんなわけで、Officefor Macを使ってもどうせレイアウトは崩れます。契約でもレイアウト崩れは免責になっています。
そんな免責があったのですね!!知りませんでした・・・
それなら、Office for Macの汚い画面で愛機を汚す必要はないかなと。さらに、Office for Macは起動も遅いですし、文字入力の挙動も異なりますし、そういうイライラの原因は一つでも少ない方が仕事になりますよね。
笑笑笑
はっきり言っていただけて気持ちがいいです。おっしゃる通りです。同意です。
私もニヤリです!寝不足明けの朝でも、風邪気味の朝でも、iMacに向かって作業が出来ると思うと、自然と電源ボタンに手が伸びますよね!
もう、本当におっしゃる通りです。なんでしょうね。。こう・・・眠くてどうしようもないときでもあの子と一緒ならどこでもいけそうな気がします。。v( ̄∇ ̄)ニヤッ
メイン機iMacの使い方とお仕事について聞かせていただいたところで、少しだけApple製品自体から離れた質問があります。(答えづらい部分は答えていただなくてもOKです)
1、キーボードはMagic Keyboardを使われているようなのですが、こちらにもこだわりがあるのでしょうか?
2、英語学習についてはどのように学ばれたのでしょうか?翻訳を行っている上に、同時通訳もされていたということであれば、相当な英語力をお持ちだと思います。Apple製品を使って学ばれたのであればそのお話を聞かせていただくのがいいのですが、正直、Apple製品と関係ない部分でも差し支えない部分まで聞かせていただければ幸いです。(当ブログ読者さんの中には多くの英語学習者さんがいます)
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これは学習段階として極めて大切なことだと思います。また、「この表現で合ってるかな」とか「この場合は単数形かな複数形かな」等と迷った場合には、それを引用符で括ってGoogle検索して、ヒット数を調べてみたり使われている文脈を確認してみたりもオススメです。その際、「学問的な文脈だとどう言うのか調べてみたいな」であればsite:edu、「アメリカ政府の公式の表現が知りたいな」だったらsite:gov、「イギリス英語でもこれで大丈夫かな」ならsite:co.ukなどとアドレスの末尾を指定すると、その範囲内で調べられるので便利ですよ!
1、キーボードはMagic Keyboardを使われているようなのですが、こちらにもこだわりがあるのでしょうか?
私が本格的にブラインドタッチ出来るようになったのがこのキーボードなので、一番指に馴染みます。繰り返しになりますが、フリーランス翻訳ではスピードが命です。時間単価の面でも、クライアントの満足度の面でも。翻訳家のブラインドタッチでは、視線移動によるタイムロスを減らすため、訳文ではなく主に原文を見ながら打ち込みます。これが結構難しいので、別のキーボードに変えると、慣れるまで多分一から練習が必要になると思います。それが億劫で、そのまま何年も使い続けている感じです。
もちろん、Magic Keyboardはデザインも気に入っています。iMacにはやはり同じトーンのアルミのキーボードが似合うし、Magic
Mouseと合わせた三点セットで美観が完成するように感じています。
2、英語学習についてはどのように学ばれたのでしょうか?翻訳を行っている上に、同時通訳もされていたということであれば、相当な英語力をお持ちだと思います。Apple製品を使って学ばれたのであればそのお話を聞かせていただくのがいいのですが、正直、Apple製品と関係ない部分でも差し支えない部分まで聞かせていただければ幸いです。(当ブログ読者さんの中には多くの英語学習者さんがいます)
私が英語を勉強しはじめた時には家にコンピューターなど無い時代だったので、英語の映画(VHS)を字幕版でよく見ていました。今日のApple製品に当てはめると、これはiTunes StoreやApple TVで出来るんでしょうね。それから、厳しい恩師の存在も極めて大きかったです。
その後、他の言語を勉強した時には、Macも活用しました。一番大きかったのは、Podcastの存在ですね。マイナー言語でも、そのネイティブが英語まじりで解説してくれるようなポッドキャストがあり、入門用にすごく助かりました。それに海外のテレビ局は積極的にPodcastで番組を公開しているので、入門が過ぎたら海外の子供ニュースを見て、それも簡単になったら海外の一般ニュースやドキュメンタリーや討論番組を見て、と順々にレベルアップを図りました。
また、互いに言葉を教え合うタンデムパートナーを作ることも、私にはとても合っています。インプットするだけではなく、自分のアウトプットを誰かに厳しくチェックしてもらえる体制がポイントかなと思います。
うぉず
本当にすいません。。
もし、よろしければインタビューを再開させていただければ幸いです(´;ω;`)ブワッ
早速のご返信ありがとうございます。読者さんに英語学習者の方が多いとのことで、「先着コメント3件に本人が返信するので、英語学習で相談がある人はコメントください」みたいな感じでも大丈夫ですよ!英語の相談は頻繁に受けるのですが、万能処方薬のようなものはなく、それぞれの方の状況や目標によってアドバイスも変わってくるかと思うので。では以下インタビュー部分にお答えします。
うぉぉぉ!!!本当ですか!?
私が申し込みたいくらいです。笑
ありがとうございますm(_ _)m読者さんも喜ぶと思います!
また、「この表現で合ってるかな」とか「この場合は単数形かな複数形かな」等と迷った場合には、それを引用符で括ってGoogle検索して、ヒット数を調べてみたり使われている文脈を確認してみたりもオススメです。
私もこれよくやります!コロケーションの確認などにも便利です。Googleは本当に便利です。
英語学習については4技能や単語の覚え方についても聞きたいのですが、このあたり止まらなくなりそうです。。笑
・リスニング
・リーディング
・ライティング
・スピーキング
・ボキャブラリー
のそれぞれについて二行程で結構ですので学習のコツを教えていただけませんでしょうか?Appleの話から逸れすぎてすいません。。
読者さんのため、、というのもありますが、私の興味が止まりません。笑
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とにかく量をこなすことではないでしょうか。また、聞き取れるようになってきたら、再生速度を上げて聞き取る練習をするのも効果的です。QuickTime
PlayerのAVコントロール画面から、ピッチはそのままで再生速度を変えられるのが便利ですよ!それから、相手が次に何を言うかを常に先読みすることも重要です。自分で先読みしておけば、それに従っている間は「あ、今は自分と同じ思考回路で喋っているな」と分かって、相手の脳と自分の脳を遠隔リンクできます。遠隔リンクしておけば、一単語聞き漏らしても全然怖くありません。聞く前に分かっているわけですから。また先読みが外れたら、「あ、ここからは自分とは違う考えを言い始めるな、どう違うのか聞いてみるのが楽しみ!」となって、メリハリのあるリスニングが出来ます。
・リーディング
リスニングが出来るようになれば後は目で追うだけですので、リーディングの最高の練習法はリスニングだと感じています。それから一般的に音読が良いと言われていますね。
・ライティング
もし、とりあえずネイティブと文通したい、というような目的なら、練習とは思わず文通相手を見つけてやり始めたら良いと思います。そうではなく、職業として間違いのないライティングを目指されるなら、文通のタンデムパートナーを作って、間違いを全て直してもらう必要があります。直してもらったら必ず、次の返信で直してもらった構文を使ってみましょう。
・スピーキング
こちらも、ネイティブとお友達になって沢山話してみたい、ということでしたら、練習とは思わずに友達を作ってしまうのが手っ取り早いです。また、ネイティブもネイティブなりに無茶苦茶な文法(例:A is B is C)で喋っている時もあるので、最初は肩肘張らずに始められてはいかがでしょうか?それから、発音記号通りの発音をすることも大事ですね。英語の語彙と文法を受けて、一番喋りやすい発音が淘汰を経て残ってきているわけなので、正しい発音こそが、最も最適化された・最も喋りやすい発音だと思うのです。
・ボキャブラリー
文脈の中で覚えるのが大事です。また、「え、その言葉にそんな意味もあったの?」ということもありますので、辞書を引いた際には、当該の文脈に合う意味を見つけたらそれで終わりではなく、最初から最後まで例文を含めて読み通してください。意味と同時に語源と派生語を覚えることも大切です。
私は耳から覚えるタイプなので、「リスニング」の箇所だけ長くなってしまいました。アンバランスですが、こんな感じでいかがでしょうか?
うぉず
これは、、私が本当に参考になりました。タンデムパートナーは仰る通りですよね。私は少し年配の方とちょくちょくやりとりをしていますが非常に得るものが多いです。
なかなか日本語に興味がある方が少ないのが欠点ではありますが。。
私はリスニングが一番苦手なので参考にさせていただきます。。
さて、本職含めて色んなことを聞かせていただいたのですがここでさらに踏み込んだ質問を2つほどさせて頂ければ幸いです。
1、
最初の段階で無いツールは自分で作るということを最初におっしゃって頂いたと思うのですがどのようなものを作られているのでしょうか?
2、
英語の基本を抑えた後で、英語を使って仕事のレベルまで引き上げるためには感性の部分が大切になってくると私は思っています。
アカデミックライティングであれば、段落ごとに書くことが決まっていたり、データをうまく引用するだけでもそれなりに見えるのですがそれを超えた先の世界では、言葉をうまく、そして強く伝えるための「何かしらの要素」はあるのでしょうか?
私の英語の先生はクリエイティブな英語を創るためにひたすらメタファー(例)を練習させたり、プレゼンの抑揚のつけ方などを練習させていました。
英語の日常会話レベルを超えた先のクリエイティブな「言葉を創るコツ」のようなものがあればテクニックでも感性の部分でもいいので聞かせていただけませんでしょうか?
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確かにそうですよね。日本に関心のある人は海外に沢山いますが、さすがに言葉まで関心を持って勉強してくれている人は少数派です。ですが一人でも興味がある人を見つけると、日本語学習者同士で繋がっている場合が多いので、その友達・またその友達という具合に、芋蔓式に良い人に出会えると思います。私もそうしてタンデムパートナーを探す中で、何人もの親友を得ました。
1、最初の段階で無いツールは自分で作るということを最初におっしゃって頂いたと思うのですがどのようなものを作られているのでしょうか?
そういえばそれをちらっとお伝えしていて、詳しくはお話ししていませんでしたね。ミスをなくす作業のためのスクリプトです。
いくら気を付けていても、タイプミスは翻訳には付きものです。その中で、存在しない綴りを打ち込んだ場合には赤線が出てシステムが教えてくれますが、誤って打ち込んだ綴りが別単語として存在してしまうと、赤線が出ないので見落とす危険性があります。断トツに多いのは、TとRの打ち間違いです。英語だったらMr.とMt.や、outとour、ドイツ語だったらmit(〜と一緒に)とmir(私に)など、どれもよく使う単語です。
TとRはキーボード上で隣なので両方とも左手人差し指で打ちますし、さらに小文字だと遠目には似て見えてしまいます。また、文字の前後もよく間違えます。fromとformなどです。一文字目だけを大文字にしたいのに、二文字目も大文字にしてしまった場合、二文字目がiだと気付きません。WindowsとWIndowsのように。さらに、途中で書き直した場合などには、I like apples and and orangesのように、同じ単語を誤って二回入力していることもあります。もちろんコンマとピリオドもよく間違うポイントです。
こうした、「あ、これは次も間違うかも」と思った間違いパターンは昔からNumbersの表にまとめていて、納品前にその表を使ってミスがないか見直しをしていたのですが、徐々にその表が長くなるにつれて、見直しの効率が非常に悪くなってしまったんです。そこでこの作業を自動化するツールを作ろうと思い、作業中の文章の中にNumbersの表にまとめたミスがないかをスキャンするAppleScriptを書いて、アプリケーションとして保存し、Dockに登録しています。
それをクリックすれば、要注意単語を警告してくれるので、防げたはずのミスの見落としがなくなりました。AppleScriptを使えば、Pagesで書いている文章を取得して、一単語ごとにNumbersの表と照らし合わせて、警告を表示する、のような複数アプリにまたがるプログラミングが出来ますよね。それを存分に活かしている感じです。
2、英語の基本を抑えた後で、英語を使って仕事のレベルまで引き上げるためには感性の部分が大切になってくると私は思っています。
おっしゃる通り、勉強するからには、単に英語が出来るという以上のところを目指したいですよね。これに対するお答えは、「自分で英語を使う」場面と、「他人が書いた日本語を英語に訳す」場面で、異なってくるかと思います。
・自分で英語を使う
この場合でしたら、自分の感性で「この人の英語を真似したい」と思える英語の使い手(ネイティブ)を見つけて、その人の話したり書いたりする英語を繰り返しインプットしていくのが近道かなと思います。じっくり学びたいなら、やはり文豪の作品に触れるのがオススメです。誰を選ぶかは、本当に自分の感性で良いと思います。私も今、時代も魅力も全く違う小説家の作品を、それぞれに楽しみながら読み返している最中です。
また、誰に向けて伝えたいかも重要です。例えば極端な話、数学の衝撃的な新定理を発見して、それを英語圏の数学者に伝えるなら、英語など全く使わずに、数式1行だけでドヤ顔するのが一番カッコ良いかもしれません。逆に、英語自体に非常に詳しい人物に何かを伝えたければ、使う単語の語源や意味の変遷を意識することは必須だと思います。
おっしゃっているように、メタファーや抑揚も非常に重要なポイントです。特に抑揚は日本語とは仕組みが全く異なりますので、意識して練習すると良いと思います。
・他人が書いた日本語を英語に訳す
この場合は、原文を超えてクリエイティブなことは出来ないですよね。「内容」を正しく伝えるのが大前提ですから。そのため翻訳家は、その訳文が何の目的に使われるかを考え、その目的に合う最適な「表示」を心がけます。
例えば日英翻訳の依頼で、日本人が英語で行うスピーチの原稿を訳すことがあります。その場合には、多くの日本人が苦手とする発音がなるべく含まれないようにします。例えば、efficientlyと書きたいところでも、TとLが並ぶのを防ぐために、in an efficient mannerなどに変更します。また、あがり症な人が読んでも大丈夫なように、息継ぎを意識して節の長さを調整します。
別のシナリオで、フワフワのぬいぐるみのパンフレットの英訳なら、その柔らかい魅力を出すために、kやxやzなどの刺々しい文字を含む単語を極力減らして、mやnやcなどの丸みを帯びた文字の類義語に置き換えていきます。これだけで見た目は全く変わってきます。もしiMacがiMakだったら、発音は同じでもイメージがガラリと変わると思いませんか?
こうしたものは、クライアントも具体的には気付かない影の努力に入ります。それでも手を抜かないのが、プロの翻訳家の使命だと考えています。何故だか分からないけど、この翻訳家に依頼するとスピーチが読みやすい、パンフレットの雰囲気がいい、微かにでもそう思ってもらうために、日々頑張っています。「内容」の正しさは大前提で、その「表示」にクライアントも気付かない影の努力を重ねることが、翻訳のプロフェッショナリズムなのではないかと思います。
この話、私はAppleに通じるように感じます。例えば、同じUSBメモリがあったとして、それをWindows機に刺してもMacに刺しても、「内容=コンテンツ」は同じはず。でも「表示=ディスプレイ」は全く違う。Windowsだと、「タイトルバーとフォルダー名のフォントサイズの比率」「アイコンの横並びの間隔」「フォルダーの色」などなど、本当に吟味して決めたのかを疑いたくなってしまいます。
そういうストレスが、Macの「表示=ディスプレイ」には一切ありません。タイトルバーの色味から信号機アイコンの間隔に至るまで、全てピクセル単位で吟味し、膨大な数のプロトタイプを作って比較し、最適解を見つけているのでしょう。
例えば、左に傾いたアプリのアイコンは全て9度傾いているのですが、9度という中途半端な角度に行き着いたということは、8度も9度も10度も試した上で、9度を選択したことの証左だと思います。そういう「表示」における目に見えない影の努力こそ、何とも言えないストレスフリーな操作感に繋がっているように感じます。私が目指すのと同じプロフェッショナリズムや理想を体現しているようで、Appleには本当に好感が持てます。
うぉず
これは、プロの意見ですねぇ。。
でも、確かに英文で書いていると、スペルが正しいと誤っていても間違いを指摘してくれなかったりするので私もいい方法はないかなぁと思っていました。さすが、プロ・・・ツールを作られるとは。。
AppleScriptを使えば、Pagesで書いている文章を取得して、一単語ごとにNumbersの表と照らし合わせて、警告を表示する、のような複数アプリにまたがるプログラミングが出来ますよね。それを存分に活かしている感じです。
うわぁぁぁ!!!
めっちゃ便利そうですね。これは・・・非常に非常に勉強になりました。というか恥ずかしながらそのような発想もありませんでした。作業効率化の匂いがプンプンします。
例えば日英翻訳の依頼で、日本人が英語で行うスピーチの原稿を訳すことがあります。その場合には、多くの日本人が苦手とする発音がなるべく含まれないようにします。例えば、efficientlyと書きたいところでも、TとLが並ぶのを防ぐために、in an efficient mannerなどに変更します。また、あがり症な人が読んでも大丈夫なように、息継ぎを意識して節の長さを調整します。
別のシナリオで、フワフワのぬいぐるみのパンフレットの英訳なら、その柔らかい魅力を出すために、kやxやzなどの刺々しい文字を含む単語を極力減らして、mやnやcなどの丸みを帯びた文字の類義語に置き換えていきます。これだけで見た目は全く変わってきます。もしiMacがiMakだったら、発音は同じでもイメージがガラリと変わると思いませんか?
やばい。
これはやばい。
好きです。めっちゃ好きです、こういう本気のプロの方。
感動しました・・・
文字、文章というのは、本当に美しいものです。その美しい文章を書くには何ていうんでしょう。。こう・・・とてつもない職人技が必要だと私は信じています。
ライターさん、というと「へー、文字書いてるんだ。」という印象をただ受け取る方も多いと思いますが、「文字のプロ」と考えるべきだと思っています。
翻訳家さんは、国をまたぎ複数の言語を扱い、文化的背景やその人の言語スキルまで考慮して文字を連ねていくわけですから、それはそれはとてつもない労力なのだろうと思っていましたが、まさかここまでとは。。繰り返しになりますが、本当に感動です。
勉強になります。ありがとうございます。弟子入りさせていただきたいくらいです。私は言葉が綺麗な人は本当に大好きです。(難しい言葉を使えるとか、文法が綺麗とかではなく、人に優しい、人の心を動かすことができる言葉を使える人が好きです)
例えば、左に傾いたアプリのアイコンは全て9度傾いているのですが、9度という中途半端な角度に行き着いたということは、8度も9度も10度も試した上で、9度を選択したことの証左だと思います。
うぉぉ!!!やはりセンスの塊ですねぇ。こういう些細な部分に気づける方、本当に大好きです。私もこういうAppleの究極的にこだわった美意識の部分が大好きです。
初期のApple2の角の丸みや、初代iPadの角の丸みも何日も何週間も議論しまくって決めたというのですから、本当にすごい。Appleはずっとずっと美しいものを作り続けてきたということですね。
やはり言葉を扱う方の奥底には細部を気遣う美意識と、プロの思考があること知ることができました。Apple製品についての記事にも関わらず、プライベートやお仕事についてまでここまで語っていただき本当にありがとうございます。
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本当に便利です!AppleScriptはプログラミング言語の中でも文法が簡単なので、身構えずに多くの方に親しんでいただきたいです。毎日同じ作業をしているな…という場面でしたら、何らかの形で作業効率向上に繋がるはずです。
うぉぉ!!!やはりセンスの塊ですねぇ。こういう些細な部分に気づける方、本当に大好きです。
いえいえ、これは私が気付いたのではなく、AppleのGUI指南書で読みました。読むまで全く気付いていませんでした。気付かずに過ごした10年以上もの間、ずっとこのAppleの思いやりを享受していたわけです。
Apple製品についての記事にも関わらず、プライベートやお仕事についてまでここまで語っていただき本当にありがとうございます。
こちらこそ、普段なかなか光が当たらない仕事をしておりますので、こうして少しでもご関心を持っていただけて、とても嬉しいです!ありがとうございます。もしこの記事をきっかけにフリーランスの翻訳家を目指す方が出てくると良いな、と思います。
これから「翻訳家」を目指す人へオススメしたい製品は?
うぉず
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まず、iOSデバイスかMacか、という部分では、タイピング速度の問題から、圧倒的にMacをオススメします。iOSの方が速く打てるという人は聞いた事がないので、この部分は間違いないと思います。
では次に、Macのノート型かデスクトップ型か、という部分では、デスクトップ型がオススメです。というのも、原文と訳文の二つの書類を並べて開くには、ある程度の画面サイズが必要だからです。
加えて、文章を扱う以上、西洋では文章(テクスト)は織物(テクスタイル)と語源を共有する存在であり、どこかの糸を一本引っ張れば織物全体に皺が走るのと同じで、テクストというのは一単語を変えればそれが遠くの単語や文にも連動して影響を与え得るものである、という意識が重要だと思います。
それに気付くには、文章を俯瞰的に把握する必要があり、そのためにも画面サイズは大きい方が断然良いです。私は17インチのiMacを使っていた時期もありましたが、17インチでも少々手狭に感じていました。ノート型では最大でも15.4インチとのことなので、ノート型は全て厳しいのではないでしょうか。
残るはiMacかMac miniかMac Proか、ですね。翻訳はマシンパワーを大して必要としませんので、Mac
Proは不要です。すると、オールインワンの手軽さが欲しければiMac、後からディスプレイなどを買い替えられる拡張性が欲しければMac mini、の二択になりますね。
iMacの場合なら、Retinaモデルをオススメします。私もRetinaに買い替えるつもりです。画面サイズは、個人的には21.5インチで満足していますが、27インチも評判がいいので、Apple Storeで一度比べてみてください。
Mac miniの場合は、筐体とOSの美しさを損なわないよう、ディスプレイにもこだわってみると良いと思います。今年Apple純正のディスプレイが復活するとの噂もあるようですので、期待大ですね。
また、モデルやカスタマイズオプションを選ぶ際、値段はあまり気にしないでいいです。Macはとにかく長く使えます。私のiMacは2011年モデルですが、非Retinaである事以外、全く問題もストレスもありません。
周りで2011年のWindowsパソコンを喜んで使っている人、いますでしょうか?私の感覚では、MacはWindowsの二倍以上長く使えますので、長い目で見れば半値以下で買っていると思ってください。
その上、最近Pages、Numbers、Keynoteも無料になりましたし、OSアップグレードも無料です。最新モデルは内蔵辞書も多言語対応で豊富とのこと、新たに辞書を買う必要もありません。
つまり買った後でかかる追加費用は0円なのです。また、Macは使っていて疲れないので、夜でも「あと10分頑張ろう」が可能。この日々の10分の積み重ねで、Windows機との値段差など、フリーランスなら一瞬で取り返せます。それでもお財布が…という場合は、整備済品や初売りセールを利用してみるのも一つの手です。
では、iPhoneやiPadやApple Watchは持たなくていいか、と言われると、それは翻訳という仕事上での要不要の判断では、確実に不要となります。現に私は何も持っていません。
しかしAppleはライフスタイルブランドでもあるので、翻訳家ライフをいかにスタイリングしたいか、との観点から、自分のライフが豊かになると思えば、気に入ったものを買えば良いのではないかと思います。
例えば、翻訳依頼のメールをMacで受け取りたいか、ポケットに入れたiPhoneで受け取りたいか、腕に巻いたApple Watchで受け取りたいか。座る時間が長い仕事なので、Apple Watchの健康関連の機能に魅力を感じるか。
Macは完全に仕事専用にして、友達とのSkypeなどプライベート専用にiPadが欲しいか。語学を活かして海外旅行に行くなら、何を持って行きたいか。こういったところを考えて、少しでも欲しいなと思ったものがあれば、まずはApple Storeで触ってみられたら良いのではないでしょうか。
うぉず
私もちょっと本腰を入れて学んでみたいと思います。
まず、iOSデバイスかMacか、という部分では、タイピング速度の問題から、圧倒的にMacをオススメします。iOSの方が速く打てるという人は聞いた事がないので、この部分は間違いないと思います。
おぉ!!!
お聞きするのを忘れていました。
文字入力ソフトはMac標準のものでしょうか?
周りで2011年のWindowsパソコンを喜んで使っている人、いますでしょうか?私の感覚では、MacはWindowsの二倍以上長く使えますので、長い目で見れば半値以下で買っていると思ってください。
おっしゃる通りです。私もそう思います。Macは本当に長く長く使えますよね。
また、Macは使っていて疲れないので、夜でも「あと10分頑張ろう」が可能。この日々の10分の積み重ねで、Windows機との値段差など、フリーランスなら一瞬で取り返せます。
おぉぉぉおおお!!!!!!
分かる!
分かります!!!!!
私の知り合いのライターさんとか、読者さんも同じことを言いますね。疲れづらいので、長時間の作業が可能だと。
美しいフォントを見た後でWindowsを見ると。。10年前のPCかと思ってしまいます。
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私もちょっと本腰を入れて学んでみたいと思います。
記号類はほとんどなくて、中学レベルの英文法がそのままプログラミング言語になった感じですので、ウェブ系のお仕事をされているなら朝飯前のはずですよ!JavaScriptよりも絶対に簡単です。
文字入力ソフトはMac標準のものでしょうか?
はい、標準の「ことえり」です。企業からの翻訳依頼では社外秘の事項も扱いますので、サードパーティーの入力ソフトは安全性の観点から自粛しています。確かにサードパーティーに比べて日本語入力には見劣りする部分もあるので、ここはAppleにもう少し頑張ってもらいたい部分かも知れませんね。
ただ欧文を打つ上では、「ことえり」のローマ字入力も意外とパワフルです。日本語のローマ字入力のままでも、その時に何語で入力しているかを判断して、フランス語のアクセント記号の類やドイツ語のウムラウトや大文字小文字等を大体自動で整えてくれるんです。
Vous preferez le francais?と打てば、Vous préférez le français?に変えてくれますし、Ich bin ubersetzer.と打てば、Ich bin Übersetzer.に変えてくれます。入力ソフトを切り替えずに、かなキーで日本語、英数キーで欧州語全般をカバーできるというのは、翻訳家にとってはかなり便利な機能です。
これは「大体」と書きました通り頼れるレベルではないのと、Pagesがこの機能に非対応のため使う場面が限定されているので、今後の開発に期待している部分です。さらに対応言語が増えると、マイナー言語の翻訳家さんたちが喜ぶと思うので、その点も頑張ってほしいと思っています。
私の知り合いのライターさんとか、読者さんも同じことを言いますね。疲れづらいので、長時間の作業が可能だと。美しいフォントを見た後でWindowsを見ると。。10年前のPCかと思ってしまいます。
やはり私だけではないようですね。私の場合はまだRetinaではないので、Retinaになったらもっと疲れにくいのだろうなと思って、買い替えを楽しみにしているところです。
Macを使っていると、パソコンは基本的に疲れないものという認識になるので、出先でWindowsを借りて作業すると、「え、パソコンってこんなに疲れるものだっけ?」と驚いてしまいます。もちろん慣れ不慣れの問題もあるかと思いますが…。
うぉず
私もことえり派なので嬉しいですv( ̄∇ ̄)ニヤッ
ちなみにくだらない質問なのですが・・・
ライブ変換は使われていますか?
39
RetinaのiMacに買い替えると、OSの新旧併用体制が終わることになりますので、そのタイミングでライブ変換に慣れていこうかと思っています。
うぉず
すいません。めっちゃ興味深い、お話が返信の中にあったのでぜひ聞かせてください。
なぜ、旧バージョンのOSを好んで使われているのですか?
かなり気になります・・・v( ̄∇ ̄)ニヤッ
39
そのため、旧Pages、Numbers、Keynoteを使うために旧OSで起動することが多くなりました。その後、徐々に以前の機能が復活してきている感じですので、そろそろ新OSと新Pages、Numbers、Keynoteをメインにしても良いかな、と思っているところです。
このような機能カットもあり得ますし、新OSは動作が重いこともありますので、パーティションを切って出荷時OSを常に残しておくことをオススメします。私がこれまで買ってきたMacは、基本的に全てそのようにしていました。それを見据えると、これから買われる方は、SSDは少し余裕のあるサイズを選ばれると良いかも知れませんね。
うぉず
プロですねぇ。。この辺りは深く聞かせていただけないと中々知れることではないので、私は聞いていてワクワクします。
確かに2009年版への書き出しが可能だったりと、旧バージョンへの配慮がまだ残っていますよね。
いやぁ、勉強になります。
ちなみにここ数年のmacOSについてはどのように思われていますか?
使いやすいと感じられているでしょうか?
翻訳をする上で何かしら生産性を向上させるような機能などは増えたのでしょうか?
OSの詳細な違いを感じ取れる方だからこそ、今のOSに対する考え、想いなどが気になります。
39
翻訳では画面が広い方が良いというのは以前お伝えした通りなのですが、同じ理由から隅々まで書類やブラウザを広げられるのは助かります。またスプリットビューを使うと、左に原文のウィンドウ、右に訳文のウィンドウを配置出来るのが便利です。
ただ、私は新OSがとんでもなく良いものだとは思いません。旧OSの時点で十分凄かったと思うからです。Mac OS 9以前から使っている立場からすると、「タイプ2のエラー」から解放されてデザインも格段に良くなった2001年の初代Mac OS Xで既に十分革命的でしたし、その後機能が追加されてどんどんと便利になりました。
Exposéが登場した2003年のPanther、もしくはSpotlightが登場した2005年のTiger、もしくはクイックルックが登場した2007年のLeopardの時点で、仕事環境として完璧なOSになっていましたから、それ以降の機能追加は、ある意味「おまけ」程度に考えています。
うぉず
深いっ!!!!
これは・・・従来のMacファンたちからコメントが殺到しそうですねぇ。v( ̄∇ ̄)ニヤッ
39
最後に。
うぉず
本当はもっともっと翻訳のことについてお聞きしたいのですが、どんどんApple製品から話が逸れてしまいそうなので、次を最後の質問させていただきます。
これから翻訳者を目指す方へ最後に一言(アドバイスなど)頂けますでしょうか?
39
英検1級を例に取れば、確か年間3000人が受かる試験なので、そこで満足していると、「あなたはクビね、代えは今年だけでも2999人もいるから」となり、夢のフリーランス生活から一瞬にして無職に転落しかねません。「この人以外に代えはいない」とクライアントに思ってもらえるだけの「何か」を身につけることが、フリーランス翻訳家として生計を立てる上では絶対に必要です。
その「何か」は、どの分野の翻訳家を目指すかによって多少違ってくると思いますが、私が主に関わっている分野を想定して例を挙げるなら、(1)双方向翻訳、(2)多言語翻訳、(3)専門知識になるのではないかと思います。
(1)双方向翻訳について、英日翻訳しか出来ないのは半人前で、日英翻訳と英日翻訳の双方向が出来てはじめて一人前だと、私は思っています。仮に英日翻訳を主にするにしても、英日翻訳の作業には日英翻訳の発想を使う作業も含まれますので、日英が出来る翻訳家の方が英日の翻訳品質も高くなります。
また、双方向出来ればその分多くの依頼を受けられますし、クライアントからの信頼も得やすくなります。海外との取引メールの翻訳を依頼するクライアントにとって、海外から来たメールを日本語に訳すのと、自分たちが海外に送るメールを英語に訳すのを、同一の翻訳家に依頼出来る方が安心なようです。
(2)多言語翻訳について、欧州の主要言語について知っておくことは、一定以上のレベルの文章を扱う上では必要です。多言語が分かる筆者が書いた英語には、英語しか出来ない読者や翻訳者には気付かない仕掛けがしてあることがあるからです。例えば、「ああこの英語のshouldはフランス語の接続法の真似事だな」と気付けるかどうかなど。これで翻訳品質は大きく変わってきます。また、複数言語を翻訳出来れば、受けられる依頼の幅がさらに広がり、マイナー言語だと収入面でもさらに条件が良くなります。
(3)専門知識について、どんな分野の依頼が舞い込んでくるか分からないので、それぞれの分野で特定の単語がどのように使われるのか、可能な限り把握しておきたいところです。苦手分野だからとお断りしているばかりでは、専門的で単価の良い仕事を逃すことになってしまいます。
例えば人文系で「相関」と言えばそれは多くの場合定義なき濫用ですが、理工系では「ピアソンの相関係数の絶対値が幾つ以上で、p値が幾つ以下」のように厳密な定義がありますし、「相関関係は因果関係を必ずしも意味しない」といったことも徹底されています。
また、人文系で「deviation」と言えば、単なる「逸脱」ではなく「共産思想からの逸脱」を意味することがあるのですが、理工系で「standard deviation」と言えば、それは標準偏差SDなのであって標準誤差SEではないことを理解しておかないと、標準偏差を測るそもそもの目的を取り違えたことがバレバレの訳になりかねません。こうしたことを分からずに訳すのは、機械翻訳と大して変わらないと思っています。
先ほど「代えは2999人いるよ」と書きましたが、加えて機械翻訳にも脅かされる時代が来るでしょう。そんな時代が来ても生き残るために必要なのは何かを考えて、自分を翻訳家として売り込む上でのUSPを一つでも二つでも増やしていこうと、私もまだまだ勉強中です。
生き残りが厳しい世界ですので、それを反映した厳しいアドバイスになってしまったかも知れません。しかし読者さんの中には、「日英翻訳?英語好きだし出来るようになるまで頑張るの楽しそう!多言語??海外旅行でも使えるしチャレンジしちゃおう!!専門知識???身に付けると読める本の範囲が広がって読書&翻訳ライフがさらに面白くなるぞ!!!」と、興奮気味に読んでくださった方もおいでだと思います。
そのあなたの天職は、間違いなくフリーランスの翻訳家です。そのあなたがフリーランスの翻訳家になれば、毎日が楽しくて楽しくて仕方ないはずです。この記事を通して、それに気付いてフリーランスの翻訳家を目指す方が一人でも出て来れば、私にとってそれ以上嬉しいことはありません。
人間の翻訳家同士が切磋琢磨して、翻訳という職業のハードルを可能な限り上げていくことが、来るべき機械翻訳の参入を遅らせる唯一の手段だと思っています。この記事をきっかけに、その切磋琢磨出来るメンバーが一人でも増えれば、それは人間の翻訳家業界全体の存続のためにも、非常にプラスに働くはずです。翻訳はとても楽しいです!翻訳家になる過程もとても楽しいです!!皆さんの参入を楽しみにお待ちしています!!!
末筆ながら、ここまでお読みくださった読者の方、また普段光が当たらない職業の私にインタビューしてくださったうぉず様、本当に本当にありがとうございました!
うぉず
ちょっとあれです。その・・・私の浅い返答が失礼に値しそうなくらい深く熱い言葉を最後にありがとうございました。
これを読んで翻訳家を目指す方がいらっしゃるかもしれません。
これを読んでiMacを買ってみて英語の世界に飛び込まれる方がいらっしゃるかもしれません。
私もそう願っています。
インタビュー、本当に長くなってしまいましたが、私は最初の一文から最後の一文まで楽しくさせていただきました。勉強もさせていただきました。
感謝です。
普段お話ができない翻訳家という職業の方とじっくりお話ができて本当に嬉しかったです。
素晴らしいインタビューをありがとうございました!!
後日談
いやはや・・・ちょっとヤバすぎでしょ。インタビュー中、あまりのプロ意識の高さに驚きが止まらなかった。何度か本当に「Hoooo!!」とメールを読みながら心が躍った。
私自身、それくらいずっとインタビュー中楽しかったし、学ぶものも大きかった。
英語を学んでいる人は多くなる一方だし、それに伴って英語を教える人の数も増加しているが、実は英語を本当に理解してそれを教えられる人はごく一握りの人物だと改めて思い知らされた。
こういうプロ意識の高い方が私は本当に大好き。あぁ、幸せな時間だったなぁ。。
素晴らしいインタビューを本当にありがとうございました!!
いやあ…本当に勉強なるインタビューでした。電話の日英通訳と翻訳をやっているのですが、今の目標はフリーランスの翻訳家になることなので、タイトルを見た瞬間記事を開きました。
自分の意識の低さと傲慢さにただただ恥ずかしい思いです。
最高の記事をありがとうございます。リーディングリストに追加したのでこれから何度か見直そうと思います。
私も本当に勉強になることばかりでした。
せっかくの機会ですし、
コメント欄にていろいろと相談してみてはいかがですか?
先着3名様ですし・・・
インタビュー通り素晴らしいお方なので、
一度、聞いてみることをお勧めします。
こんな機会滅多にないと思いますので。。
記事を読ませていただきました。言語、翻訳への向き合い方は非常に勉強になります。
自分の今のレベルでは同時通訳など想像もできないレベルですが、そのように仕事をされている方の存在に勇気をいただけます。
1、現在の英語力
資格:なし。
経歴:中学、高校の授業で学んだ程度で真剣に学習を始めたのは3か月前から。レベルとしては簡単な読み書きができる程度。
2、英語を勉強する目的
仕事で海外に転勤し英語が必須となったため。
3、質問内容(できるだけ具体的に)
ドイツ語、フランス語の話題が出てきたので、多言語学習についてご質問させていただきます。
①何言語を翻訳することができますか?
②それらの言語は同時に学習しましたか?それとも、英語をある程度習得した後に勉強しましたか?
③もし、私のような初級者が複数の言語を勉強するとしたら、まずは一つの言語に集中するべきでしょうか?例えば、英語から始めるなど。
私事ですが、英語を本格的に勉強する前からドイツ語を2年ほど勉強しています。ドイツ語もまだまだ初級レベルですが、英語より使える状態です。
仕事の都合上、英語と中国語を使わなければならず、ドイツ語学習が疎かになっており、一度ドイツ語はお休みして上記の言語に集中するべきか、それとも同時進行でいくべきか悩んでいます。
お忙しいところ恐縮ですが、お答えいただければ幸いです。
ろい様、
>>1、現在の英語力
>>資格:なし
>>経歴:中学、高校の授業で学んだ程度で真剣に学習を始めたのは3か月前から。レベルとしては簡単な読み書きができる程度。
資格取得はモチベーションになるのでオススメです。 障碍等の事情のある方を除いて、語学は大方、4技能全てできるかどれもできないかです。そのため、リーディング・ライティングだけではなく、できる限り全て頑張ってみてください!
>>2、英語を勉強する目的
>>仕事で海外に転勤し英語が必須となったため。
住まれる街が素敵な所だと良いですね。お話を伺って私のWanderlustが再燃中です。
>>3、質問内容(できるだけ具体的に)
>>ドイツ語、フランス語の話題が出てきたので、多言語学習についてご質問させていただきます。
>>①何言語を翻訳することができますか?
苦手で簡単なご依頼しかお受けできない言語がありますので、単純に数えていいのかどうか微妙です。とりあえず苦手なものを0.5として足し算しますと、4です。双方向できるのは2.5〜3です。
>>②それらの言語は同時に学習しましたか?それとも、英語をある程度習得した後に勉強しましたか?
英語だけ先です。残りは大学で学んだり、気になった言語があればその都度勉強を始めた感じですので、一部同時進行でした。その中で、仕事に使えるレベルのものだけ仕事に使い、飽きたものは忘れました。
>>③もし、私のような初級者が複数の言語を勉強するとしたら、まずは一つの言語に集中するべきでしょうか?例えば、英語から始めるなど。
英語は欧州語の中で最も文法が平易ですので、初心者なら英語からがオススメです。ただ、若い方が覚えがいいので、英語の完成をあまり待たずに、次、次、という感じで増やされるのもアリかと思います。
>>私事ですが、英語を本格的に勉強する前からドイツ語を2年ほど勉強しています。ドイツ語もまだまだ初級レベルですが、英語より使える状態です。
>>仕事の都合上、英語と中国語を使わなければならず、ドイツ語学習が疎かになっており、一度ドイツ語はお休みして上記の言語に集中するべきか、それとも同時進行でいくべきか悩んでいます。
ドイツ語は私が一番好きな欧州語ですので、とても親近感がわきました!ドイツ語ファンとしては、ドイツ語継続を推したいところですが、お仕事で必要でしたら、私の意見など関係なく英語と中国語が優先になるのでは?私も、仕事で忙しくて新しい言語の勉強を数ヶ月間中断することはよくあります。そのような時にも、朝晩5分ずつは最近覚えた単語の復習をしたり、独り言をその言語で言ったり、その国のYouTuberのビデオだけは欠かさずに見るなど、忘れないように工夫しています。1日20〜30分あれば、ギリギリレベル維持はできるように感じています。ということで、英語と中国語を絶対的に優先しつつも、1日20〜30分の隙間時間でドイツ語も維持する、というのはいかがでしょうか?いずれにせよViel Erfolg!!
お忙しい中、本当にありがとうございます。
感謝ですm(_ _)m m(_ _)m m(_ _)m
うぉず様、
こちらこそ、大変遅くなりまして申し訳ございません!お三方の文面それぞれから語学愛が感じられ、拝読してとても嬉しかったです。一点でも参考になる点がありますように。
フリーランス翻訳家様
それぞれの質問に対し、ご丁寧に返信くださりありがとうございます。
資格取得を目指した方がモチベーション維持にいいですね。自分のレベルがいまいち把握できていなかったため、どこまで、何をどう勉強するべきかぼんやりとしていました。
まずはケンブリッジ英検の中級レベルにチャレンジします。
多言語学習には本当に悩んでいましたが、アドバイスをいただいて気合が入りました。
英語、中国語を優先しつつもドイツ語学習を継続します!ドイツ語が一番好きな言語ですし、将来はドイツで働きたい想いがあるため、コツコツと積み上げていきます。
お忙しい中、色々とアドバイスをいただきありがとうございました。
Vielen Dank!
めだか様、
こちらこそ、日本では同志の多くないpolyglotを目指す方とお話しできて、とても嬉しかったです!資格はケンブリッジ英検をお考えとのこと、同時に日本の英検もオススメいたします。ケンブリッジ英検のように世界で通用するものは、能力の証明としては優れていますが、日本の英検は日本人が日本で英語を学ぶ際の学習過程・課程に沿ったレベル分けになっているので、梯子として登りやすいです。ドイツで働かれる際に提示するならもちろん、CEFRと読み替え可能な検定が有利になりますので、最終目的をケンブリッジ英検になさるのは非常に的確だと思います。応援しております!
それから、いただいたコメントに「> 返信」ボタンが出ていませんね。数日待っていたのですが出ないので、リンクをちょっといじって投稿してみます。これで届きますように。
これぞプロフェッショナルといったインタビューでした…。
特に
「別のシナリオで、フワフワのぬいぐるみのパンフレットの英訳なら、その柔らかい魅力を出すために、kやxやzなどの刺々しい文字を含む単語を極力減らして、mやnやcなどの丸みを帯びた文字の類義語に置き換えていきます。これだけで見た目は全く変わってきます。もしiMacがiMakだったら、発音は同じでもイメージがガラリと変わると思いませんか?」
という部分を読んだときは思わず、うおおってなってしまいました!
機械による自動翻訳の精度はこれからも上がり続けるでしょうけど、こういったこだわりはプロフェッショナルな人間にしかできないことだよなと。逆に言えば、そういったことができない人たちは機械に駆逐される運命にあるのかなと思うと、自分も人間だからできることを模索していかなければならないのかなとも思いました。
AppleScriptの有効活用といい、Apple製品の良さも翻訳家としての仕事の内容を知ることもできる最高の記事でした。
私もこの方には驚きました。
ほんと、これぞプロフェッショナル。
あまり話を聞かせていただくのが申し訳なるくらい、
素晴らしいインタビューをさせていただきました。
このシリーズは私自身の勉強にもなっていますv( ̄∇ ̄)ニヤッ
ジャイアン様、
お読みいただきましてありがとうございます。
その部分に関心を持っていただけたとのこと、私も面白いと思っている部分ですので、とても嬉しいです。実は、音の刺々しさと形の刺々しさに関してはラマチャンドラン大先生も論文に書くほど心理学のメジャーなテーマで、言語進化などとも関連づけて論じられることもあります。リンクを貼っておきますので、もしよろしければ19ページ目以降(註含む)をご覧になってください。
http://cbc.ucsd.edu/pdf/Synaesthesia%20-%20JCS.pdf
今回プロフェッショナルの翻訳家の方に相談に乗っていただけるということでいくつかお伺いさせていただきたく思います。
記事中のフォーマットに沿って書かせていただきますと,
1,持っている英語の資格は準一級,TOEICは945点です。学生時代に3年間アメリカに住んでて現地校に通っていました。現在は電話での三者間通話による通訳をしています。今年20歳にになる19歳で学歴は高卒です。
2,現在英語を勉強している目的の一つはフリーランスの翻訳家になることです。今の仕事では主に電話での通訳をしているのですが,最近部署の方針が少し変わってきて翻訳の仕事もする中で翻訳の方が自分に合っていると思ったことが理由の一つです。
3,今行なっている仕事は将来フリーランスとして生計を立てるとなった時強いバックグラウンドになると思っています。現在の仕事は初めて11ヶ月くらいになりますが,どこかのタイミングで今の仕事を辞めてフリーランスの翻訳家になろうとしています。やはり最低でも2年ほど働いた方が将来強みになるのでしょうか?逆に経歴よりも翻訳会社などの実力試験の出来栄えの方が重視されるのでしょうか?
また,高卒だというのはフリーランスとしてお仕事をいただく上で不利でしょうか?
長々と失礼しました。まさに自分が目指している方がインタビューされている!と思い飛びつくように今回の記事を読ませていただきました。
ご回答いただけたら幸いです。
まど様、
>>1,持っている英語の資格は準一級,TOEICは945点です。学生時代に3年間アメリカに住んでて現地校に通っていました。現在は電話での三者間通話による通訳をしています。今年20歳にになる19歳で学歴は高卒です。
帰国子女の方で準1、945点ということは、日常会話では表面化しないどこかの分野に苦手が潜んでいる場合が多いです。その苦手分野を特定し、1級、990点を目指して頑張ってください!お若いので年齢的にも有利ですよ(1級合格者は半数が高校生、残りも若年層です)。
>>2,現在英語を勉強している目的の一つはフリーランスの翻訳家になることです。今の仕事では主に電話での通訳をしているのですが,最近部署の方針が少し変わってきて翻訳の仕事もする中で翻訳の方が自分に合っていると思ったことが理由の一つです。
私は同時通訳と翻訳の両方をやりたいのですが、翻訳に時間が取られてしまって同時通訳ができていない状況なので、現在両方されているというのは羨ましいです!
>>3,今行なっている仕事は将来フリーランスとして生計を立てるとなった時強いバックグラウンドになると思っています。現在の仕事は初めて11ヶ月くらいになりますが,どこかのタイミングで今の仕事を辞めてフリーランスの翻訳家になろうとしています。やはり最低でも2年ほど働いた方が将来強みになるのでしょうか?逆に経歴よりも翻訳会社などの実力試験の出来栄えの方が重視されるのでしょうか?
>>また,高卒だというのはフリーランスとしてお仕事をいただく上で不利でしょうか?
守秘義務のため、名の通ったクライアントがいても、「私は大手○○企業や○○大学教授をクライアントに抱えています!」と自己アピールすることができない場合が多く、その分学歴が重視される傾向にあります。学歴不問で試験だけ、という敷居の低い代理店ももちろん存在します(大手クラウド某社がそう)。しかし、その某社でさえ試験の合格率は3%以下なので高等教育なしで食い込むのは難しく、また敷居が低いイコール単価も低く平均で月6万円しか稼げません(両方とも某社がサイトで公表している数字)。そのため、生計を立てるというのは非現実的です。もしも今後大学や大学院に行かれる予定がなければ、最も学歴を問われる学術翻訳以外の高単価分野に的を絞り、その分野で必要とされるスキルを身に付けられるのはいかがでしょうか(例:キャッチコピー翻訳)。また英語自体に関しても、1級を高得点合格できるようになれば、視界が広がって更に面白くなりますし、同時に自分の英語力のなさにも気付かされるはずです。厳しい勉強はそこからなので、1級に合格して数年が経過するまでは、現在のお仕事の安定収入がある環境で勉強されるのが安心かな、と思いました。
ご回答ありがとうございます。励まされると同時に身の引き締まる思いになりました。
これから厳しい戦いがあるということですが、逃げ出さず努力し続けたいと思います。決意を強めていただいてありがとうございます。
まど様、
厳しいのはどの職種も同じでしょうね。でも英語が好きなら、その厳しさすら面白いはずです。これから絶対毎日が面白くなりますよ!とりあえず資格を揃えた後、更に勉強を重ねつつ、学歴に左右されないくらいのUSP(Unique Selling Proposition)を確立できれば、可能性はあると思いました。応援しております!
とても面白くて、ゾクゾクしました。ずっと気になっていたことがあるので、プロフェッショナルに聞くのはおこがましいと思いつつお聞きしたいです。曖昧な質問なので、もっと真剣に英語を勉強したい方の具体的な質問があればそれを優先していただくので全然構いません。
英語力 英検準1級、1級には程遠い
目的 あれこれ読みたい
質問内容
形容詞や抽象的な名詞をどう切り分けて覚えていくのが効率的か知りたいです。抽象的な言葉を訳されるとき何か工夫されていることがあれば是非お聞きしたいです。
動詞や普通名詞は覚えるだけだと思うので、あとはかける時間次第と割り切れるのですが、一部の形容詞や抽象的な名詞を頭の中でうまく分類できず、結果、なかなか覚えられません。あるいは表面上覚えたとしても、きちんと理解していないことがほとんどと思います。今まで読んでいた文ではあまり必要なかったので無視してきたのですが、最近になって、形容詞(あるいはそこから派生した抽象名詞)や抽象名詞を出てくる文を読む機会があり、かなり戸惑っています。例えば抽象名詞なら、 attention(注意)とか self (自分というより自己?)とか、違和感感じまくりで、文を読み進めることも難しいです。日本語の普段使いでは境界のない曖昧な状態を指して曖昧に使っていると思ってます。けど、英語だとそういったものが頭の中(かどこか)にしっかり存在していて(対応する状態を作りあげているのだ)と考えられているのではと感じてしまいます。うまく言えないのですが、発想が逆とかあるのでしょうか。形容詞なら例えば日本語の熱烈に相応する英語が山ほどあってどこでどう違うのだか見当もつきません。ひょっとして感じ方も全然違うのでしょうか。理解不足、感性不足からそう感じている部分は大きいと思うのですが、実際にそういう傾向があるのか、知りたいです。
めだか様、
>>英語力 英検準1級、1級には程遠い
1級目指して頑張ってください!応援しています。
>>目的 あれこれ読みたい
上の方と被りますが、障碍等の事情のある方を除いて、語学は大方、4技能全てできるかどれもできないかです。そのため、リーディングだけではなく、全て頑張ってみてください。
>>質問内容
>>形容詞や抽象的な名詞をどう切り分けて覚えていくのが効率的か知りたいです。抽象的な言葉を訳されるとき何か工夫されていることがあれば是非お聞きしたいです。
動詞や普通名詞は覚えるだけだと思うので、あとはかける時間次第と割り切れるのですが、一部の形容詞や抽象的な名詞を頭の中でうまく分類できず、結果、なかなか覚えられません。あるいは表面上覚えたとしても、きちんと理解していないことがほとんどと思います。今まで読んでいた文ではあまり必要なかったので無視してきたのですが、最近になって、形容詞(あるいはそこから派生した抽象名詞)や抽象名詞を出てくる文を読む機会があり、かなり戸惑っています。例えば抽象名詞なら、 attention(注意)とか self (自分というより自己?)とか、違和感感じまくりで、文を読み進めることも難しいです。日本語の普段使いでは境界のない曖昧な状態を指して曖昧に使っていると思ってます。けど、英語だとそういったものが頭の中(かどこか)にしっかり存在していて(対応する状態を作りあげているのだ)と考えられているのではと感じてしまいます。うまく言えないのですが、発想が逆とかあるのでしょうか。形容詞なら例えば日本語の熱烈に相応する英語が山ほどあってどこでどう違うのだか見当もつきません。ひょっとして感じ方も全然違うのでしょうか。理解不足、感性不足からそう感じている部分は大きいと思うのですが、実際にそういう傾向があるのか、知りたいです。
前提として、私は仕事では効率化を求めますが、学習では効率化を求めたことがありません。そのため、「急がば回れ」的なアドバイスになってしまいます。翻訳時の工夫としまして、抽象的な言葉が出てくるということは大体学術翻訳ですので、学術翻訳として適切な翻訳を心がけています。「派生」という言葉をお使いで、既に準1級をお持ちということは、語源的な部分や英語史的な部分も理解されていますよね。それなら、抽象的な言葉の語源や意味の変遷に着目されてはいかがでしょうか。Attentionでしたらラテン語の語源は「〜に向かって延伸すること」です。「注意」と思えば抽象的かも知れませんが、もとを辿れば具象的な方向や動作のメタファーです。また、「日本語の普段使いでは曖昧」とおっしゃっていますが、日本語でも本当は抽象的な文章を読めていないのに、母語である分読めた気になっている節はないでしょうか(それが普通です。全員本当に読めていたら、大学受験に国語が出るはずがありません)。まず日本語で、抽象度の高い文章の内容を正確に読み取る練習をされると良いと思います。日本語にも「熱烈」の類語は山ほどあり、それぞれニュアンスが異なりますよね。英語でも同じことです。例えば、passionateのようにキリスト教神学的な語源を持つものから、enthusiasticのように異教神学が語源のもの、またferventのように物理的メタファーを語源とするものもあり、それぞれかなり違う印象です。違いを感じ取れる人物が書いた英語に触れ、どうしてその文脈でその単語が選択されたのか、書き手の意図を分析してみると面白いと思います。もちろん、語源というのは何世紀も前の話です。現在の意味やニュアンスはそこから乖離している場合も多いので、とらわれすぎないようにしてくださいね。
非常に的確なアドバイス、本当にありがとうございます。「私は仕事では効率化を求めますが、学習では効率化を求めたことがありません。」に、はっとしました。辞書を読めと言われたことがあったのに、なおざりにしていたのが悔やまれます。
「日本語も読めた気になっているのでは」という指摘も、身につまされる思いです。
日本語、英語双方で身の丈プラス10%あたりの文を見つけて精読するのもありかなと思います。ご紹介されている共感覚の話は興味深いし、とっかかりにしてみます。
めだか様、
ご丁寧にありがとうございます。辞書の重要性はおっしゃる通りだと思います。意味だけ調べて発音記号や語源や例文を読み飛ばすのは、大変もったいないです。ご相談の内容に鑑みると、類語辞典もオススメです。抽象的な単語に出会った際には類語辞書を引き、それぞれの類語を今度は英和辞書で調べるなど、複数辞書をまたいで立体的な語彙の形成を目指してください。こうした「じっくり」系の勉強とバランスを取るために、「スピード」系の勉強、例えばひたすらネイティブと喋る、などもお忘れなく!
うわぁ〜〜〜〜・・・・すごい。
プロフェッショナルシリーズはいつも楽しく読ませていただいてるのですが、今回は特に濃かったです。翻訳に限らず、フリーランスで働くためのプロ意識を学ばせていただきました。
翻訳家のお仕事って、ただ言葉を訳すだけでなくて、言葉をデザインする仕事でもあるのですね。読みながら「すごい」とただただ感動してしまいました。
私も2012年モデルの21.5インチのiMacを使ってるので、ちょっと親近感も湧いたりして。
iPad Proと共に、まだまだ大事にお付き合いしていこうと思いました。
良い記事をありがとうございました。
言葉を描く
という感じの印象を受けました。
本当に素晴らしい方にインタビューさせていただけて幸せです。
やはりこのシリーズは面白いですv( ̄∇ ̄)ニヤッ
みっきー様、
お読みいただきありがとうございます。
同じようなマシンをまだお使いとのこと、同じく長く使う派として大変嬉しいです。私の場合、あまりに買い替えないものですから、「真のAppleファンではない」疑惑を持たれることがありまして…。
書籍『Designed by Apple in California』には、何年も使って傷だらけになったiPhoneの写真が載っているのご存知ですか?古楽器の如き美しさです。あれはスティーブ・ジョブズの「人生もiPodも、傷だらけの年季が美しいんだよ」という名言へのオマージュだと思っています。さすがにRetinaに買い替えたいので私のiMacは退役寸前ですが、今度買うiMacはSSDで更に超寿命化しているはずなので、10年なり15年なり、年季が入るまで使い込もうと思っています。
感動しました!!
もう一言一句がグサグサと突き刺さります。
私は英語とスペイン語を独学で学んでいますが、2言語をほんの少し学ぶだけでも難しく、でも「言語」そのものの奥深さや文化的背景、歴史の流れを感じています。
日本語でも漢字の多い文章とひらがなの多い文章では見た目のイメージが違いますが(私自身は、たとえば「〜〜する為に」「〜〜する程に」というか表記は苦手で、「〜〜するために」「〜〜するほどに」と書いてしまいます)、英語にもそういう表記によるイメージの違いがあるとは想像できませんでした。
そしてこれは翻訳とは関係ない日本語のお話ですが、最近はチャットでのやり取りが多数派で、話し言葉をそのまま書いてしまうことが多いですね。メールで普通の「文章」を書くと「お固い」「古い」と思われてしまいます。
それでも洗練された「書き言葉」の美しさを大切にしたいとあらためて感じました。
本当に奥深いインタビューをありがとうございました。
私も感動しました。
この方は本当にプロという感じで、
言葉を描くという印象を受けました。
ひいろさんにもいつかインタビューさせてくださいねv( ̄∇ ̄)ニヤッ
ひいろ様、
お読みいただきありがとうございます。
スペイン語羨ましいです!いろいろあってペルーに行きたくて、そろそろ勉強してみるか、と思っていた所でした。2言語を学ばれていると、1+1=2以上の得るものがあると思いますので、陰ながら応援しております!
上の方への返信でもリンクを貼ったのですが、単語の見え方や聞こえ方の違いに関しては面白い研究が沢山出ていて、大家のラマチャンドランも論文に書いています。以下の19ページ目以降です。
http://cbc.ucsd.edu/pdf/Synaesthesia%20-%20JCS.pdf
おっしゃるように、日本語は平仮名で書いても漢字で書いてもOKということで、こうした共感覚的な現象が、文字の見え方によるものなのか、音の聞こえ方によるものなのかを切り分ける上で、日本語は面白い研究材料になりそうですよね。ラマチャンドラン先生に是非メールで教えてあげてください!!
初めてコメントさせていただきます。
私自身アメリカで生まれそこまで英語に苦労はありませんでしたが、より専門的な英語になるとわからなかったので、大変勉強になりました。
また、どこで要望だしていいかわからなく、こちらにてコメントさせていただきます。
最近うぉずさんの推奨するIPADとAPPLEPENCILを購入し、現仕事の営業に案件別にゴリゴリ使用を考えているんですが、プロフェッショナルシリーズでもしよろしければ営業の使用でAPPLE製品・APPへの工夫の仕方をご投稿いただければ、うれしいです。
営業でAPPLE製品を使っている方が多いですが、活用法に悩まれることが多いことを見受けるので。。。営業のプロ×APPLE製品の使用のプロから教えて頂きたく。。
私もそうなんですが、会社支給のWINDOWS PCを使っているのでどうやって共有しているのかなど教えて頂ければ幸いです。
ご検討よろしくお願いいたします。
初コメントありがとうございます!!
営業のプロの方へのインタビュー要望とのことことで
ありがとうございます。
ただ、こればっかりは応募してくれるかどうか読者さん次第ではありますので
少し首を長くしてお待ちいただければ幸いです。
営業担当の方から募集があった際は速攻でインタビューを開始しますねv( ̄∇ ̄)ニヤッ
RIOREO様、
お読みいただきありがとうございます。
フリーランスですので、営業的なことも自分で行う関係上、私も気になってきました。昔のiPod touchを除いて、持ち運べるApple製品を所有したことがないため、クライアントへの挨拶時などにApple製品を持って行く発想がなく…。もし便利とのことなら、私もiPadくらい買ってみようかな、とコメントを拝読して思いました。
フリーランス翻訳家様
IPADは営業するうえでは便利ですよ。
主に私も管理人様と同様にNOTESHELF2を使用しており、営業するのに2点おすすめの点があります。
1.上記の私がコメントした、お客様別に記載できるので長い付き合いのあるお客様の内容が管理しやすいこと。以前はノート別にお客様を記載していたんですが、持ち運び忘れが多かったので、断然楽になりました。
2.大抵お客様に聞くことが一緒なので、予め聞くことをテンプレートで作成し、お客さんと話しをする時にいちいち思い出さず、聞くことを網羅してやっております。
ただ、仰るようにお客様と話すうえで、頭の堅い方はIPADで記載していたら心象が悪い可能性があるのが悩みどころです・・・話しやすいお客様の時にはIPADで書くメリットなど営業トークの一部としてやらせていただいてますw
あと、結構IPADで書いてると覚えられることもメリットです。
RIOREO様、
早速ご丁寧にありがとうございます。
私は1も2もアナログ管理で、さらに管理すらできていない節がありますので、大変参考になりました。家族にもiPad miniを勧められているので、噂のiPad mini 5が出てApple Pencilが使えるようになれば、前向きに考えてみようかと思います。
私の父はいまだにi3初期のパソコンを使ってますよ。windowsなんですけど製品を愛している父の姿は素敵ですよ
美しいお話しですv( ̄∇ ̄)ニヤッ