iPhone Fold(仮)のリーク裏事情を全部バラす。Appleは金のなる木。

先に結論から。今のこの時期——8月上旬から9月のApple発表まで——に出回る「iPhone Fold(仮)これで確定」系のリーク情報は、ほぼ全部嘘だと思っていい。別に業界の内部告発がしたいわけではないのだが、この記事にたどり着いた人にだけは、ちゃんとした事実を知っておいてほしい。

大前提:そもそも「9月にiPhone発表」はリークでも何でもない

まず大前提を確認しておきたい。iPhoneの新モデルが発表されるのは、毎年9月だ。これはリークでもなんでもなく、ここ何年も続いているただの年間スケジュールである。

そもそも、この当たり前の話を「リーク」であるかのように扱って煽ってくる動画や記事が多すぎる。7月下旬から9月頭にかけて、「iPhone Fold(仮称)ついに確定!」「今年こそ本当に出る!」といった見出しが溢れかえるが、冷静に考えてみてほしい。Appleが公式発表するまでは、何一つ「確定」していない。確定していないものを確定だと言い切っている時点で、その情報はもうアウトだ。

正直に言うと、iPhone Fold(仮称)に関しては、もう5年近く「今年こそ確定」と煽られ続けている。

7月、8月に来る「ゴミのようなメール」が全てを物語っている

なぜ「発表前はほぼ全部嘘」と断言できるのか。理由は単純だ。ケースメーカーや保護ガラス・保護フィルムメーカーから、7月には早くも、8月に入ればほぼ確実に、PR依頼のメールが大量に届き始めるからである。もちろん、私含めた数々のYouTuberに。

ちなみに「PR案件」というのは、企業が製品を費用を支払ったりして、YouTuberやインフルエンサーに紹介してもらう、いわゆる企業案件のことだ。この時期に届くPR案件のメールこそが、実は一番の証拠になる。

新型iPhoneに「ほぼぴったり合う」ケースや保護ガラスを発売日に間に合わせて店頭に並べるには、メーカー側は発表よりずっと前の段階で、寸法やデザインをほぼ把握していないといけない。発表されてから設計を始めていたのでは、絶対に間に合わない。つまり、この時期にPR案件のメールを送ってくる企業は、もれなく「何が出るか」をすでに知っている、ということになる。

私のところにも、この時期は本当にうんざりするほどメールが届く。正直、この時期のメール量は凄まじい。しかもその中身が、はっきり言ってゴミのようなメールばかりだ。

「いつも見てます」から始まる、絶対見ていないだろうという定型文。本文には画像やPDFがそのまま埋め込まれていて、ひどい時にはタイトルにまで製品名を書いてしまっている。知りたくもない新製品の情報を知ってしまう事になる。

しかも一回で終わらない。返信しないでいると、同じ担当者から「昨日のメール届いておりますでしょうか」と催促が来る。それも無視していると、今度は別の担当者から改めて「はじめまして、いつも見ております」。もうこっちは同じ会社だと分かっているのに、社内で共有されていないのか、また一から同じような文面が届く。ここまで来てやっと止まったかと思ったら、最後は広告代理店まで動いて追いかけてくる。

週に5〜6通のペースで送ってくる企業もあるのだから、正直たまったものではない。もう全部まとめて迷惑メールフォルダにぶち込んでいる。ちなみにこれは私だけの話ではなく、チャンネル登録者数が多いところほど、この手のメールの量は増えると思われる。つまり、大きなチャンネルほど、9月の発表より前に「何が出るか」をほぼ正確に把握できてしまう、ということだ。

リーク動画のカラクリ:知ってるのに黙っているだけ

ここまで読んでもらえれば分かると思うのだが、つまりこういうことだ。7月から9月にかけて企業側から届くPRメールを見れば、今年何が出るのか、どんな形なのか、どんな色があるのか、ある程度は誰でも把握できてしまう。私のところにも大量に届いているので、正直に言えば、今年何が出るかは知ることは簡単だ。iPhoneの形状や色や、その他に発表される新製品も、この時期にはもう大体バレていると言っていい。

それでも、多くの人(インフルエンサー、ブロガー、大手メディア)はそれを言わない。言わずに海外のリーク情報(笑)を引用、酷い場合には盗用して動画や記事にする。

なぜかというと、リークとして発表してしまえば案件がもらえなくなるからだ。お金にならなくなるからだ。もちろん全ての人がそうではないが、既に知っている情報を出さずにギリギリまでリーク情報で稼ぐのはウソでしかない。

実際、過去にはこんなこともあった。ある企業が、Apple公式発表よりも前に「これとこれが出るので、リツイートしてくれた方にプレゼントします」といったキャンペーンを普通に告知してしまったことがある。さすがにこれはX(旧Twitter)上で大きな問題になっていたが、裏を返せば、それくらい企業側には「もう分かっている」情報だった、ということだ。企業も知っている。YouTuberも知っている。知らないのは、私たちユーザーだけなのだ。

そもそも、リーク系のチャンネルや記事がやっていることは、この構造とほとんど変わらない。確定だと匂わせながら、確定だとは言わない。そうすることで、企業との関係を壊さずに、リークっぽい動画で再生数を稼げる。一体、これのどこが「リーク」なのだろうか。ただの後出しジャンケンだ。

というか、国内外問わずに大手インフルエンサー・メディアにはこのようなメールが届く現状があるだろうに、誰もこのような事実を言わないという事に私は恐怖すら覚えている。

○○確定!などの断定表現であることないことをリーク情報としてばら撒き続ける人が増え続けているが、それならPR案件の依頼メールをリーク情報としてコンテンツにすればいいのではないだろうか?

ただ、そんな事をしてしまうと、前述したようにPR案件の依頼がもらえなくなってしまうので誰もやらない。例え1社でもやってしまうと他の企業からのPR案件のメールも来なくなるだろう。

少なくとも、こんな記事を書いている私の元へは来なくなるだろう。だが、それでいい。別に案件のためにブログやYouTubeを運営しているわけではない。私はただのApple好きでしかない。

Appleは金のなる木としか見られていないのだろうという現状に怒りを通り越して悲しくなってしまっているだけだ。

情報はどこから漏れる?答えは「工場」

「工場?」と思われる方のために簡単に解説すると、こうした情報は基本的にApple本社から漏れているわけではない。Appleは社内からの情報漏洩に対して、めちゃくちゃ厳しい。特にOS関連の情報が漏れた場合は、自社の社員であっても容赦なく訴訟を起こす。実際、去年も情報漏洩をめぐってApple側が訴えを起こしている。

一方で、ケースや保護ガラスのメーカーが情報を掴んでいる先は、工場だと考えられる。工場サイドの管理は、Apple本体ほど厳しくないのだろう。まぁ、もしかするとこれはAppleにとってもある程度都合が良い、いわゆるグレーゾーンなのかもしれない。リークがちょっとした話題作りにつながるのであれば、Appleとしても本気で潰しにいく理由がない、という見方もできる。

ここから先は私の推測も混じるが、事実として発売日には毎回、サードパーティ製のケースや保護ガラスがきちんと店頭に並んでいる。これ自体は、私はむしろ賛成派だ。Apple純正・Apple Store限定のケースは高いし、正直デザインの好みも偏っている。iPhoneの初期モデルの頃から、発売日にサードパーティ製アクセサリーがずらっと並ぶのは当たり前の光景だったし、それをユーザーが選べるのは普通にありがたい。企業努力として発売日に間に合わせてくること自体は、何も悪いことではないと思う。

ただ、問題はそこではない。嘘をついて金を稼ぐ人が多すぎるという現状が嫌いだというだけだ。

【要注意】「モックPR」が8月下旬に急増する!

ここ数年、企業側が使ってくる手法として増えているのが、「モック」と呼ばれる実物大の模型をインフルエンサーに配る、というやり方だ。

モックと言われてもピンとこない方のために説明すると、電源も入らないし画面も映らない、いわば「新型iPhoneのガワだけ」の模型のことだ。ただし、サイズやカメラの位置、形、色まで、かなり本物そっくりに再現されている。これを受け取ったインフルエンサーが、あたかも本物の新型iPhoneであるかのように、「新型iPhoneキター!」といったテンションで動画や写真を投稿し、その企業のケースをはめてPRする、というのが最近の定番になりつつある。

もちろんケースはぴったり合う。当たり前だ。そのモックに合わせて作っているのだから、ぴったり合わないわけがない。この「ぴったり感」を演出として使い、さも実機レビューであるかのように見せているとしたら、それはもうユーザーを欺いていると言わざるを得ない。少なくとも、実機と誤解されるような見せ方は避けるべきである。

しかも厄介なことに、このモックは9割から9割5分くらいの精度でしかないと私は見ている。実際、毎年のように、発売後になって保護ガラスが微妙に浮いていたり、ケースが微妙に合わなかったりして、回収騒ぎになるケースがある。去年もある企業がこれで大きな問題になり、製品を大量に回収する事態になった。普通に使えないレベルだったからだ。モックPRというのは、本来こういうリスクをはらんだ、かなり際どいやり方なのだ。

それでも、この手のモックPRは今年もぜっっったい出てくると思われる。Appleの発表がもし早ければ9月上旬もあり得るが、例年通りであれば、8月下旬にかけてこの手の「モックPR(笑)」が一気に増えてくるはずだ。そのため、実機でもないものを実機のように見せてPRする動画を見かけたら、まずは疑ってみてほしい。

今日のお告げ:結局、損をしているのは我々ユーザーだけだ

ここまで整理してきて、分かってもらえたと思う。7月から8月の段階で、企業もYouTuberも、実は何が出るのかほとんど把握してしまっている。それなのに、誰もそれを正直には言わない。

これって、ちょっと怖くないだろうか。

時間を奪われ、発表当日のワクワクを奪われ、その上、欺くようなPRに乗せられてお金まで使わされる。損をしているのは、私たちユーザーだけだ。というか、はっきり言ってしまえば、私たちは「養分」にされているだけなのだ。企業はホクホク。YouTuberもホクホク。ユーザーだけが、ホクホクしていない。

正直、悲しすぎる。私はAppleが心から好きだ。インターネットも心から愛している。好きなものについて語り合ったり、ライブ配信で盛り上がったり、なぜか異常に詳しい人が現れて盛り上がったり——そうやってワイワイ情報をシェアし合いながらコミュニティが育っていくのが、本来のインターネットの姿だったはずだ。

それが今は、金の匂いばかりが先に立つようになってしまった。

なんだか闇を暴くみたいな記事になってしまったが、まぁ事実なのでいつか言おうと思っていた。

一応、お伝えしておくと私は企業のそういったメールは一切見ないし、そういった企業と付き合うことは未来永劫ない。なぜなら、私にとってAppleはすべてにおいて優先される最大・最高の趣味であり生きがいだからだ。

答えを教えられるのは、大好きな歌手のセトリを教えられたり、漫画やドラマや映画の結末を教えられることに等しい。そんな事が嬉しいわけがない。

通常のファン心理であればネタバレは嫌うはずなのだが、そういった事を主張する人がほとんどいない上に、そういったコンテンツがむしろ注目を浴びて歓迎されていることに吐き気がする。

私だけは、私のブログ・YouTubeチャンネルだけはそういった吐き気のするコンテンツはなしで純粋なApple好きだが集まる場所にしていきたい。それが本来のインターネットだったはずだ、と信じている。

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