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まず結論
現時点で最もコスパがいいiPadは、無印のiPad(A16)だ。 旧世代のiPad(第10世代)をあえて安く買う必要はない。買うなら最新のiPad(A16)。
そして、「Apple Intelligenceをちょっと使いたい」「もうちょっといいのが欲しい」という人は、一世代前のiPad Air(M3)を買ってほしい。これが私の一番のおすすめだ。よく、金・銀・銅の3プランがあると真ん中の銀プランが一番売れる、という話があるが、まさにそれ。今のiPadラインナップにおける”銀プラン”がiPad Air(M3)である。
「私、ガジェットオタクなんで。いいのが欲しいんですよね」という人は、一世代前のiPad Pro(M4)へ。
そして、この3つ以外にもう一つだけお伝えしたいのが、MacBook Neoという存在だ。MacBook Neoを検討する、というのも大いにアリ。この記事ではそこまで含めて話していきたい。
結論を先に言ってから理由を述べていく方が、私は分かりやすいと思っている。この後、スペックを全部比較して、価格を比較して、「実は価格って同じぐらいなんだよ」という価格のマジックの話をして、最後にiPad miniにも触れていく。最後までお付き合いいただければ幸いだ。
今のiPad選びが難しい最大の理由:Apple Intelligence
正直に言うと、今のiPadはめちゃくちゃ選ぶのが難しい。
なぜなら、無印のiPad(A16)は確かにコスパ最強なのだが、一つだけ大きな問題点があるからだ。
Apple Intelligenceに対応していない。
「Apple Intelligenceで何ができるの?」と思われる方のために簡単に解説すると、要は、端末内のことをすべて理解した上で、アプリを横断して動いてくれるAIだ。
例えば「母に航空券の情報を送りたい」とする。 まず「母」が誰なのか分かっていないとダメ。連絡先から母を特定して、どのメールかも分からない中から航空券の情報を横断的に拾いに行って、メッセージアプリを開いて文章を作るところまで行かないといけない。この一連のアプリ横断を、基本的には端末内でやってくれると言われている。めちゃくちゃ便利だ。(Appleが主張している機能が安定して使うことができればの話だが)
この6月のWWDCでも、Apple IntelligenceやSiriの新機能が発表されていた。ただ、そういったメインの機能が、iPad(A16)では使えない。
「iPhoneで使えるからいい」という方もいる。確かにそれはそう。反論したいわけではない。 ただ、iPadを持っていない方には分からないと思うのだが、iPadって、慣れると”ずっと”使えてしまうデバイスなのだ。
私の家族はガジェットオタクではない。特におかんは、もう還暦を超えている。 それでも、朝起きたらiPadを開いてYahoo!ニュースとYahoo!天気を見て、音楽をかけながら皿を洗い、誰かからメッセージが来たらiPadで返している。理由を聞いたら「老眼もあるけど、iPadの方が見やすいし使いやすい」と。
そう。iPadはガジェットオタクじゃなくても、生活の中でずっと使うデバイスになってしまう。 そうなった時に、Apple Intelligence非対応って結構痛くないか。痛いよね、普通に。
なのでコスパがいいのはiPad(A16)で間違いない。一番いい。 ただ、Apple Intelligenceを加味した時に今選ぶべきは、やっぱり一世代前のiPad Air(M3)なのだ。
一番のおすすめ:iPad Air(M3)
「M4のiPad Airが最新なのに、なんで一世代前?」と思うかもしれない。
理由はシンプルで、iPadでM4の負荷をかけてまでやりたいことがある人は、99%いないからだ。
本当に負荷をかける人というのは、私の元に相談が来る限りでは、イラストレーターさんだけ。むちゃくちゃレイヤーを重ねると、メモリ容量も含めて本体スペックが重要になってくる。ただ、そこまでする人はこの記事を読まずに、もうiPad Proを買っている。
なので、iPad Airが実質的な最上位クラスだと思ってほしい。ここがピークだ。 M3の11インチiPad Airで十分。一世代前なので、お値段も最新よりお安い。私はここが一番いいと思う。
実際、先日のAmazonプライムデーの先行セールでも、私が「iPad Airを買った方がいい」と連呼していたら・・・まぁ私のおかげではないが、初日に速攻で売り切れた。みんな分かっているのだ。M3のiPad Airがいい、ということを。
11インチか13インチかは、好みで決めてもらえればいい。
ガジェットオタクへ:iPad Pro(M4)は薄さと軽さが正義
「ガジェットオタクなんで、いいのが欲しいんですよね」という人は、一世代前のiPad Pro(M4)に行こう。
ちなみに、この記事の元になっているYouTube動画を撮影しているのも、13インチiPad Pro(M4)だ。めちゃくちゃおすすめである。
なぜか。
面白い話をすると、iPad Airは「Air」という名前のくせに、薄くも軽くもない。 今、最も薄くて軽いiPadは、iPad Proなのだ。M4から劇的に変わった。めちゃくちゃ薄くて、軽い。
そして薄さと軽さは、体感の持ちやすさに直結する。これ、持った人は多分全員「うわっ」と言うと思う。しかもディスプレイ性能もいい。
もちろん、お金がある人には最新のM5も素晴らしい。ただ、M5チップの進化のメインはAI性能だ。Apple Intelligenceの応答が速くなる、というメリットはあるかもしれない。
例えば、先ほどのような指令をSiriにドンと投げたとする。M5なら15秒で返ってくるところが、M4だと20数秒、もしかしたら30秒ぐらいかかるかも。その程度の差で分かれるだけだと私は見ている(この辺の機能はまだ出てきていないので、あくまで私の予想だが)。対応しているかどうかで言えば、どちらも対応している。そこまでシビアに選ばなくていい。
なので、ガジェットオタクの人は一世代前のiPad Pro(M4)を、中古か整備済み製品で買うのがおすすめだ。
そして、MacBook Neoという第4の選択肢
ここからが、この記事で一番伝えたいことかもしれない。
MacBook Neoが、値上げ後でも119,800円。 一世代前のiPad Air(M3)の整備済み製品が102,800円。整備済みのMacBook Neoもちょろちょろ出てきている。
・・・ほぼ一緒の価格帯ですやん。
そうなってくると、ぶっちゃけて言うと、Macを買った方がいい。
そもそもiPadとは何か。スティーブ・ジョブズがiPadを発表した時に語っていたのは、「MacとiPhoneでできることを、より快適にこなせる第3のデバイス」という立ち位置だった。 そう。できることは、MacやiPhoneと変わらない。
この4〜5年、「iPad 1台で全部やってます」というブランディングをしているインフルエンサー、特にYouTuberがいる。ただ、あれはYouTubeの動画を作っている人たちだ。YouTubeの動画を作るぐらいなら、iPadでできる。正直に言うと、iPhoneでもできる。実際、私の友人には飲食やアパレルの仕事をしながら、iPhoneで動画を上げている人がいる。
ただ、本当にガチで作り込みたくなったら、Macになる。 なぜなら、Macのアプリはフル機能だからだ。iPadには、機能が削られたアプリしかない。そもそもアプリのクオリティが違う。
端的に言うと、Macがあればほとんどのことができる。マジでできないことがない。しかもMacBook Neoは安いし、ディスプレイは綺麗だし、スピーカーもいい。
だから正直、iPad Airを選ぶべき理由は「Apple Pencilを使いたい」という人以外にはあんまりない、と私は思っている。「キーボードは絶対にいらない。100%いらない。絶対にいらないんです」と言い切れる人以外は、MacBook Neoをコンテンツ消費デバイスとして視野に入れるのはアリだ。将来的に何かやりたいことが出てきた時、Macならそれができるからだ。
ちょうど最近、友人から相談を受けた。 彼は元々「Macとかいらん。Windows PCとかいらん」と言ってiPadを買った人だ。その彼が、「やっぱMac買おうかな。MacBook Neoっていいの?」と聞いてきた。
理由を聞くと、iPadで調べ物をしたり英語の勉強を始めたりして、教材ファイルが送られてくるようになったら、Macがないと不便なことに気づいたらしい。ファイル管理。名前を変える。フォルダを作る。分けていく。iPadでもできる。できるが、遅い。作業効率が大幅に低下する。やりづらい。だからMacが必要になってきた、と。
「最初からMac買っておけばよかった」と、なりかねないのだ。
MacBook Neoは安いし、スペックも十分。私も試したが、この記事の元になっているYouTube動画の編集ぐらいなら、MacBook Neoで普通にできた。この程度ならできるのだ。
なので、MacBookも視野に入れた上で、この先を読み進めてもらえればと思う。
スペック比較:本当の違いは「ディスプレイとスピーカー」ぐらいしかない
では、スペックを比較していこう。
比較するのは、11インチiPad Pro(M5)、11インチiPad Air(M4)、iPad(A16)の現行3モデル。今は、どれも11インチである。
M5とM4のiPad Pro、実はほぼ変わらない
まず先に言っておくと、iPad Pro(M5)とiPad Pro(M4)の違いは、基本的にチップと、高速充電に対応したことぐらい。本当にそれぐらいだ。
「メモリがー」という人もいるかもしれないが、iPadは基本シングルタスクなので、そこまで気にしなくていい。イラストレーターのようなプロ以外は本当に気にしなくていい。正直、マイナーアップデートである。
正確にはApple Intelligenceの速度が変わってくる可能性は高いと思われるのがそれも実機で検証されない限りは分からない。
カラバリと価格
カラーバリエーションは違う。Proはスペースブラックとシルバー。一方、iPad(A16)は好きな色を選べるのが強いんじゃないだろうか。ちなみにA16モデルの色は「おもちゃみたいで可愛い」と思うかもしれないが、実物はメタリックシルバー、メタリックブルーと言った方が近い。ちょっとメタリック感があるのだ。私は、もう少しおもちゃっぽい色でも良かったと思うが。
そして価格。iPad Proはもうヤバい。値上げがあったので、11インチで209,800円。 20万あったら半年は遊んで暮らせる。いや、ほんまに高い。
ProMotionテクノロジー:気づくのはプロだけでいい
ProMotionテクノロジーとは何ぞや?と思われる方のために簡単に解説すると、よく聞く「リフレッシュレート」のことだ。スクロールが滑らかに動くとか、Apple Pencilで書いている時の追従感が違うとか言われる。
ただ、私は今までガジェットに詳しくない方を何人もApple Storeに連れて行ったが、全員「違いわからん」だった。この差に気づくのは、プロの方だけでいい。
一部のガジェットオタクの方は「リフレッシュレートが高くないと目がチカチカする」と言うのだが、それは病院に行った方がいい。これ、マジで言ってる。画面の見すぎだ。
色域・輝度・タンデムOLED
P3広色域とsRGB。写真や動画、特に写真の色味を気にする方は、ここを気にしてもいいかもしれない。ただ、コンテンツを消費する分にはsRGBで十分。動画を見る分には、ほぼ変わらない。一緒。大丈夫。
反射防止コーティングは、その名の通り反射しづらい。そしてiPad Proだけ、Nano-textureガラスが選べる(1TB・2TBモデルのオプション)。私が使っているのもNano-textureなのだが、反射しづらいのに色味が綺麗という、わけのわからん綺麗なディスプレイだ。ただ、これを選ぶのも一部の人かなと思う。
さらにiPad Proのディスプレイは、タンデムOLED。黒いシーンを見た時に「おおっ」となる綺麗さだ。M4で初めてタンデムOLEDに対応した時、私も店頭に見に行って「これはいいわ」と思った。ただ、無印iPadや11インチiPad Airでも、コンテンツを消費する上では十分綺麗なので安心してほしい。比べちゃうと分かる、というだけの話だ。
輝度は、高い方が外で使った時に見やすい。ただ、iPadって結構室内で使うと思うのでそれほど多くの人は影響はしないだろう。
フルラミネーション:地味だが一番大事な違い
これが、地味だが一番大事な「iPad Airと無印iPadの違い」だ。無印は非対応。
フルラミネーションディスプレイとは何か。皆さんが指で触れているガラス表面と、実際に映像が表示されている画面の間の距離が短い、と思ってもらえればいい。フルラミネーションなら、ほぼゼロ。画面に直接触っているような感覚でスクロールしていける。
無印iPadは、その間にちょっとだけ距離がある。だから、ちょっとだけ直感性が損なわれている。実際、友人を連れて行って触ってもらっても、気づいた人はいなかった。ただ、仕組みとしてはそうなっているので、気づいてしまったら二度と戻れなくなる。
ちなみにApple Pencilのホバーは、ペン先を画面に近づけると「ここをタップしますか」的な丸がフォーンと出てくる機能。
スピーカーとマイク:プロモデルは異次元
ここは注目してほしい。4スピーカーオーディオとステレオスピーカー(2スピーカー)は、全く違う。全っっ然違う。
iPad Proのスピーカーは、異次元の良さだ。これはちょっと、1回店頭に聞きに行ってみてほしい。「iPad Proを買っている理由はスピーカーがいいからです」という人がいるぐらいだ。
マイクもiPad Proがいい。そして、これは見落とされがちなのだが、iPadもMacもiPhoneも、プロモデルはスピーカーとマイクが体感2〜3倍、下手したら4〜5倍ぐらい良く作られている。何かで音を録る、音を聴く必要がある人は、それだけでProを選ぶ価値がある。クリエイティブなことを何もしなくても、マイクとスピーカーがいい。これは頭に入れておいてほしい。
カメラ・Face ID・ポート類
カメラは多少違って、iPad Proのカメラはいい。私の元に入ってくる話だと、短い動画を撮ってそのままその場で簡単に編集して、YouTubeや社内共有に出す人。あるいはスポーツの現場で、フォームチェックのためにiPad Proで撮って、そのままiPad Proで確認する。そういう使われ方をしているようだ。サッカーの指導員の方から、メールやコメントをいただいたこともある。
TrueDepthカメラは、主にFace IDのためのものだと思ってもらえればいい。Face ID対応はiPad Proだけ。ポートも、iPad ProだけThunderbolt対応。速い。
ビデオ撮影周りの細かい機能差は、あまり気にしなくていい。iPadでそんなに動画は撮らないと思うので。ミー文字は一応iPad Proが対応しているが、ミー文字対応アプリのClipsのサポートも終わっているので、ミー文字の文化はなくなっていく。気にしなくてオッケーだ。
あとは、Wi-FiやBluetoothの世代が違うとか、セルラーモデルはeSIMのみ対応とか、iPad ProにはLiDARスキャナ(3Dスキャンなどをする一部の人向けの機能)があるとか、その程度である。
Wi-Fi 7対応については、どこまで求めるかによる。iPad Pro(M4)は確かWi-Fi 6Eだが、これは速度というより安定性の話だ。ここは、そんなにこだわらなくていい。ぶっちゃけ、世の中にはWi-Fi 7ゾンビみたいな人たちがいるのだが、何やってんですかって話ですからね。毎日10テラでもダウンロードしてるんですか、と。本当に、そんなに気にしなくていい。
Apple Pencilとキーボード
Apple Pencil Proに対応しているのは、iPad Airから(確かM2のiPad Airから対応したはずだ)。ここも、私がiPad Airをおすすめする理由の一つ。以前「iPad AirはApple Pencil Proのお試しモデルとして、ものすごくいい価格で出てきた」という話をしたことがあるぐらいだ。
一方、iPad(A16)が対応しているのは、Apple Pencil(USB-C)という万能な簡易バージョン。ちなみに、無印iPadの場合、これを買うぐらいならサードパーティー製でいいと思うよ。
キーボードは、ProとAirがMagic Keyboardに対応。iPad(A16)はMagic Keyboard Folioという簡易版に対応している。トラックパッドはどれもいい感じなので純正がいいのだが、高い。13インチiPad Pro用のMagic Keyboardは確か6万円ぐらいしたはずで、もう乾いた笑いしか出てこない。Apple信者の私でも、乾き切っている。
薄さ・軽さ・メモリ・充電
サイズと重量。ここは見てほしい。一番軽いのはPro。一番薄いのもPro。M4からそうなのだが、薄さと軽さは正義なのだ。Airはもうちょっと薄くならんかな。「Air」って言っちゃってるのに。。
メモリについてだけ一応触れておくと、iPad Proはストレージを1TBか2TBにしないとメモリが16GBにならない、という呪いがかかっている。「なんでメモリだけ選ばせてくれへんの」というApple好きからのクレームが、私の元によく届く。気持ちは分かる。
高速充電はiPad Pro(M5)から対応で、これが強い。iPadをメインに仕事をしている方から、めちゃくちゃ評価されている。バッテリーを食う動画を撮りまくっても、新幹線で30分パッと充電すれば、もう1時間分ぐらいすぐ回復する、みたいな。プロ向けに、ちゃんと進化しているということだ。
スペックまとめ:「無印でよくね?」とならないための落としどころ
めちゃくちゃ簡単にまとめると、見るべきポイントはこれだけだ。
4スピーカーか、2スピーカーか。 ProMotion対応か。 フルラミネーション対応か。
つまり、ディスプレイとスピーカーの性能ぐらいしか違いがない。
そうなってくると「別に無印でよくね?」となるのだが、無印はApple Intelligence非対応。iPad(A16)が一部で”法人モデル”と言われるのはこのためだ。学校で使う、レジに使う、受付の案内に使う。そういう用途なら、Apple Intelligenceはいらないもんね。
長く使うなら。フルラミネーション対応で、ディスプレイ性能もそこそこいいなら。もうAirにしておくか。 Airがいい落としどころではないか、と私は思うわけだ。もちろん無印でもいい。Proは、これから何かやってみたいイラストレーターさん。あとはガジェットオタクの人が、一世代前のM4を中古や整備済み製品で買うのがおすすめだ。
スペックの比較は以上。続いて、価格の比較を見ていこう。
価格比較:「残存寿命」で見ると答えが変わる
この表は、ぜひ知っておいてほしい。
ブログとYouTubeを合算すると、私はもう10年ぐらい発信を続けているのだが、初期の頃からずっと出し続けている表がある。この表の肝は「残存寿命」という考え方だ。
Appleが公式に言っているわけではない。ただ、これまでのiPad、iPhone、Macの歴史を見ると、発売から大体7〜8年でOSのメジャーアップデートのサポートが切れる。私が10年発信してきて、「嘘つくな、そんなことねえだろ」というパターンは1回もなかった。1回もない。たまに6年で切られたパターンはあるが、基本は7〜8年だ。
正確に言うと、その後もセキュリティアップデートが数年続く。買い替え準備期間みたいなものだ。なので実際は10年ぐらい使えるのだが、最新OSの機能が使えないのは、やっぱり悲しい。Apple Intelligenceが今後も進化していくことを考えると、なおさらだ。
なので、寿命を8年として考える。
例えば無印のiPad(A16)は、発売からもう1.4年ほど経っている。ということは「あと約6.6年使える」という考え方ができる。一方、iPad Pro(M5)は出てまだ1年経っていないので「あと約7.2年」。
この残存寿命で今の価格を割れば、1年あたりいくらで使えるかが分かる。簡単じゃないか。
というわけで、現在の価格をまとめたのがこの表だ。一世代前のモデルは、Apple公式整備済み製品(最大15%オフとAppleが謳っているやつ)の価格を掲載している。
| モデル | 現在の価格 | 残存寿命(目安) | 1年あたりコスト |
|---|---|---|---|
| 11インチiPad Pro(M5) | 209,800円 | 約7.2年 | 約29,100円 |
| 11インチiPad Pro(M4)※整備済 | 約160,600円 | 約5.8年 | 約27,700円 |
| 11インチiPad Air(M4) | 129,800円 | 約7.6年 | 約17,100円 |
| 11インチiPad Air(M3)※整備済 | 102,800円 | 約6.6年 | 約15,600円 |
| iPad(A16) | 74,800円 | 約6.6年 | 約11,300円 |
| iPad(第10世代)※整備済・64GB | 51,800円 | 約4.2年 | 約12,300円 |
※残存寿命は、OSサポート期間を発売から8年と仮定した概算。 ※整備済み製品・中古の価格は変動するので、あくまで執筆時点の目安として見てほしい。
iPad Pro:初期コストは5万円差。年間コストはほぼ同じ
あと7.2年使える209,800円のiPad Pro(M5)は、1年あたり約29,100円。 一方、あと5.8年使える一世代前のiPad Pro(M4)は、1年あたり約27,700円。
あんまり変わらないでしょ。 でも、初期コストは約5万円違う。
年間コストがほぼ同じで、スペックもそんなに変わらないなら、一世代前でよくね?
5万円あったら、AirPods Pro 3が買える。AirPods Max 2をちょっと狙いに行ってもいい。Apple Watchも買える。あるいは旅行に行って、美味しいカニが食べられる。5万違ったらこっちでよくね?と、ならないだろうか。
iPad Air:こちらも一世代前が普通に強い
iPad Airも同じだ。 現行のiPad Air(M4)は129,800円で、1年あたり約17,100円。 一世代前のiPad Air(M3)は整備済みで102,800円、1年あたり約15,600円。むしろこっちの方が安い。
そして初期コストの差は27,000円。結構違う。その分でアクセサリーが買える。。
無印iPadだけは、最新モデルが正解
そして無印iPad。ここだけは、話が逆になる。
iPad(A16)は、値上げで74,800円になってしまった。実際、高い。 ただ、1年あたりで見ると約11,300円。 一方、一世代前のiPad(第10世代)は整備済みで51,800円だが、残存寿命があと4.2年しかないので、1年あたり約12,300円。
そう。無印iPadに関しては、今のモデルの方が年間コストが安いのだ。
しかも、この表を出し続けているもう一つの理由がここにある。毎年大体「旧モデルでいいんじゃね」という計算結果になるのだが、たまにストレージ構成の更新が入る。
無印iPadは、ちょうどA16モデルからストレージが128GBスタートになった。一方、第10世代は64GBと256GB。64GBは、今日、もうきつい。本当にきつい。となると256GBを選ぶ必要があり、それだと68,800円。最新のiPad(A16)との差は、6,000円しかない。
いや、だったらもう最新の方が良くね?
これが、冒頭で「旧世代を買う必要はない。最新のiPad(A16)を買ってください」と言い切った理由だ。
もっと言うと、A16モデルは発売から1.4年経っているので、中古の美品やApple公式整備済み製品、あるいはAmazonのポイント還元などで、少しずつ安く買える。6万円台で手に入ることもある。そうなるとやはり、iPad(A16)が全iPadの中で最もコスパがいい。
ただ、Apple Intelligence非対応。どうしよう。 ・・・となった時に、M3の11インチiPad Airが狙い目になってくる、という構図だ。
中古・整備済みという賢い買い方
ちなみに、さらに言うとじゃんぱらをはじめとした、ちゃんと保証の付く優良中古ショップに行くと、整備済み製品からさらに安く買えることがある。中古価格は変動するので一概には言えないが、私がいろいろ調べた限り、2〜3万円安くなることはないものの、7,000〜8,000円ぐらいは安くなる。
ランクがA・B・Cと付けられていて、Aランクはほぼ新品だ。傷もほとんどない、ほとんど使われていない個体。一世代前のモデルをこういう中古ショップやApple公式整備済み製品で買えば、まだまだ安く買えるのだ。
逆に、極端に安いからと5〜6年前のモデルを焦って買ってしまうと、「実はOSサポートがあと2年ぐらいしかなかった」ということになりかねない。騙されないように、というよりは、焦らずに買っていただきたい。そのために、いつもこの表を出している。参考にしていただければ幸いだ。
iPad miniの話:私は「iPhone Ultra」と呼んでいる
最後に、iPad miniの話だけさせてほしい。
iPad miniを表に入れていないのには、大きな理由がある。11インチと13インチのiPad Air・iPad Proは好きに選べばいいのだが、iPad miniだけは特殊だからだ。このサイズしかない。
そして何を隠そう、私はiPad mini信者である。iPhoneはMagSafe充電器に置きっぱなしでほとんど使わず、事務所でも普段でも、iPad miniばかり使っている。
では、なぜ皆にすすめないのか。
中途半端なのだ。iPadでもないし、iPhoneでもない。 私はiPad miniを「iPhone Ultra」と呼んでいる。iPhoneでやっていることを、iPadでやりたい人のためのデバイスだからだ。
小さくて軽いから、どこでも持ち運びやすい。Apple Pencil Proに対応していて、スペックもそこそこいい。ブラウジング、動画、電子書籍、PDFを読み込んで編集、メールを読む・返信する、チャット、Instagram、そしてメモ。今バーッと挙げたのは、私が普段iPad miniでやっていることだ。
これが、iPhoneでやるより快適なんです。
なぜなら。10インチのテレビと40インチのテレビ、どっちで見たい?置けるなら40インチだろう。ただ、それだけ。でかいと快適。それ以外の理由はない。
ただ、本当にでかくしていくと、重くてかさばってカバンに入らない。手に持っていると疲れる。iPad miniは、そのちょうどいいところを本当に上手く突いている。だから、検討する価値はある。
ただ。私の周りや皆さんの声を拾っている限り、これは少数派の声がでかいだけだ。売れていない。それはAppleの更新頻度にも表れている。普通、iPadは1年〜1年半に1回更新されるが、iPad miniはマジで3年に1回ぐらい。そんなに急いで更新する必要がないからだ。売れていないからだ。
そして、選ぶべき理由より、選ぶべきでない理由の方が多く挙げられる。
無印iPadを買う人の多くは、持ち運ぶというより家に据え置きだ。スタンドやスタンド付きカバーに付けて、家の中で動画を見る。レシピを見ながら料理する。リビングのソファでゴロゴロしながら、推し活をする。
「だったら、別に無印iPadでええやん。iPad miniみたいに小さくする必要ないやん。さっきのディスプレイのでかさの話だ。でかい方がいいんやから、無印iPadの方がいい。」と考えた方が自然だろう。しかも安い。iPad miniは、例えば4万円ならいいが、10万する。。
ただ、「初めての1台にiPad miniはおすすめしない」というのは、ほぼすべてのiPad miniユーザーの総意である。もちろん、初めての1台でiPad miniを買った人もいる。ただ、やはり黄金サイズは11インチ。だからAppleも、11インチの無印iPad、11インチiPad Air、11インチiPad Proと、11インチだけで3モデルも出しているのだ。一番使いやすくて、売れているから。iPad miniは1モデルだけ。更新もされない。マニアックなiPadなのである。
最後に:iPadは高くなりすぎた
こんなおっさんの長い話に、ここまで付き合っていただき本当にありがとうございます。
今回の内容は、私的にかなり一生懸命考えた。というのも、値上げがあったからだ。どうしようかなと思って、値上げ後、整備済み製品や中古の価格がある程度落ち着くまで様子を見ていた。ある程度落ち着いて、私の中で結論が出たので、この記事を書いている。
ただ、正直に言うと、今回のiPad選びはかつてなく難しい。
冒頭で言った通り、「iPad Airを買うんだったら、MacBook Neoの方がいいんじゃないか」と、私は本当に思っている。
分かるよ。「iPadでいい」「キーボードいらん」と思う人がたくさんいるのは分かる。ただ、ふとやりたいことがポンと出てきた時、Macがいるんですよ。
分かりやすい例で言うと、ファイル管理だ。iPadやiPhoneにもファイルアプリはある。ただ、例えば沖縄旅行に行って、写真を100枚撮ったとする。ファイル名は「010」みたいな連番でバーッと並ぶ。これを「沖縄旅行8月1日」「沖縄旅行8月1日その2」・・・と、連番で一括リネームしたいとするじゃないか。
Macなら、ポンとやれば変わる。 iPadでどうやって変えるか、知っているだろうか?
・・・
・・・
・・・
1個ずつしか名称変更できない。
狂気じゃない?そんなもので、大量のデータをやり取りするプロが仕事するわけがない。だから「iPad 1台で仕事してます」は嘘なんですよと、私はずっと言っている。絶対に、裏でMacかWindows PCを使っている。
そう考えると、今のお値段なら、iPad Airもいいが、MacBook Neoもぜひ検討してみていただきたい。それが私の本心であり、本音だ。
もちろん、最終的には皆さん次第。ただ、私は「家族や友人に言わないことは言わない」と、常々このブログとYouTubeチャンネルで言ってきた。家族や友人に相談されたら、今のまま言う。「iPadもいいけど、MacBook Neoって知ってる?12万ぐらいでiPadより全然いいよ。キーボードも付いてるし」と。「いや、そっちの方がええやん」と言われる気しかしない。
皆さん、ぜひ好き放題コメントを書いてほしい。私の意見を押し付けたいわけではない。ただ、おそらく今、全員が思っているのはこれだと思う。
「iPad、高くなりすぎて、おすすめしづらい」。
